OSSのクラウド基盤「Eucalyptus」を使う(4)--インストール〜ノード構築

箕浦真(VA Linux Systems Japan)
2009-07-01 15:17:01
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7. 計算ノードのインストールと設定

 計算ノードも同様にインストールと設定を行えます。※【4-図1】の構成では、計算ノードから外部に直接ネットワーク接続することができませんから、フロントエンドノードでNATの設定を(場合によっては一時的に)行っておくと便利です。

CODE03 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 既定では、インスタンスストレージと、マシンイメージなどのキャッシュのために「/opt/eucalyptus/var/lib/eucalyptus/instances」を使いますので、ここに十分な空きを用意します。

 ハイパーバイザとしてXenを用いますので、XenのDomain 0として動作するよう、Virtualizationグループのインストールをしておくとよいでしょう。インストール時にAnacondaから指定することも可能ですが、インストール後は

CODE04 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 でインストール可能です。grubの設定も確認して、不慮の再起動時にもXenのカーネルが起動するようにします。kernelパッケージを削除してしまうのが確実でしょう。

CODE05 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 計算ノードでは、インスタンス1つにつき3つのloopデバイスを使います。4コアのマシンであれば、最大4つのインスタンスが実行できますから、loopデバイスを12使います。既定の8では足りませんので、増やしておきましょう。

CODE06 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 計算ノードには、「eucalyptus-nc」をインストールします。これは、「eucalyptus」「eucalyptus-gl」およびバンドルされている、またはyumのBaseリポジトリにあるいくつかのパッケージに依存しています。

 パッケージがインストールできたら、設定ファイル「/opt/eucalyptus/etc/eucalyptus/eucalyptus.conf」の編集を行います。フロントエンドノードと同じファイルですが、設定ポイントは異なります。

VNET_INTERFACE 専用ネットワークに繋がれているインターフェースを指定します。
VNET_BRIDGE 上記に対応するXenのブリッジを設定します。上記がeth0なら通常は「xenbr0」です。
VNET_MODE 「MANAGED」とします。

 VNET_SUBNETなど他の設定は不要です。

 次にこのNCをCCに登録します。フロントエンドノードで以下を実行します。途中NCとCCやCLCの通信に使う暗号鍵を転送するために、scpが実行されます。このため、あらかじめフロントエンドノードのrootのssh公開鍵を計算ノードのrootの「authorized_keys」に追加するか、計算ノードのrootにパスワードを設定し、フロントエンドノードから計算ノードにrootでログインできるようにしておく必要があります。

CODE07 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 それではNCを起動しましょう。XenのDomain 0として動作していることを確認し、通常のカーネルで動作しているようなら再起動します(この場合NCは自動的に起動します)。Domain 0として動作している場合は以下を入力します。

CODE08 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 フロントエンドノードの「/opt/eucalyptus/var/log/eucalyptus/cc.log」を観察していると、NCの呼出しが行われる様子が見えます。

CODE09 表示例

 のように、空きメモリなどの情報が取れていればとりあえずCCとNCの通信が成功しています。

 他の計算ノードも同じようにインストール/設定が可能ですが、一度ここでクラウドの動作確認をした方が障害の切り分けが楽だと思います。

筆者紹介

VA Linux Systems Japan 高橋浩和・小田逸郎・箕浦真(MAIL
各種OS、仮想化、Linux Kernelおよびオープンソースにおける高度な技術と経験を基盤とした、技術コンサルティング、開発、インテグレーションとソフトウェアソリューションを提供。VA Linuxは、2000年9月に設立され、Linux Kernelや仮想化に関するグローバルレベルの技術力をベースにLinuxおよびオープンソース業界を牽引する中核企業として成長を続けている。

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