OSSのクラウド基盤「Eucalyptus」を使う(4)--インストール〜ノード構築

箕浦真(VA Linux Systems Japan)
2009-07-01 15:17:01
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 無事「eucalyptus-cloud」と「eucalyptus-cc」がインストールできたら、次に設定ファイル「/opt/eucalyptus/etc/eucalyptus/eucalyptus.conf」の編集を行います。既定の値から変更する必要があるのは、主に後半の仮想ネットワーク関連のものです。今回の例では、フロントエンドノードでは以下のように設定します。

VNET_INTERFACE 専用ネットワーク側のインターフェースを指定します。
VNET_MODE MANAGEDモードを使いますので、「MANAGED」とします。
VNET_SUBNET インスタンスに割り当てるローカルIPアドレス空間です。上記の通り「10.100.0.0/16」を使うのであれば、「10.100.0.0」とします。
VNET_NETMASK VNET_SUBNETに対するネットマスクですので、今回の例では「255.255.0.0」とします。
VNET_DNS インスタンスにDHCPで配布するネームサーバのIPアドレスです。フロントエンドノードのDNS設定と同じでよいと思います。
VNET_ADDRSPERNET 各VLANのサイズです。フロントエンドノードもVLANに参加しますので、ここで「32」と指定すれば、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除いて29のインスタンスが1つのセキュリティグループに参加できることになります。
VNET_PUBLICIPS 各インスタンスに与えられるパブリックIPアドレスです。スペース区切りです。上記の例なら以下のように生成したものをコピーすればよいでしょう。「$ seq 1 254 | sed -e s/^/172.16.5./ | tr '\012' ' '」

 ファイルの編集が終わったら、さっそくCLCとCCを起動します。

CODE02 コマンドの入力例(赤字の部分をコマンドとして入力する)

 「/opt/eucalyptus/var/log/eucalyptus/cloud-output.log」をしばらく見ていると、「0.0.0.0:8443がどうした」というようなメッセージが出てきます。ポート8443のHTTPSサーバが準備ができたということですので、適当なブラウザ(ローカルである必要はありません)を使って「https://euca.example.com:8443/」 に接続します。

 【4-図2】に示すようなログイン画面が出ましたか?

【4-図2】 【4-図2】ログイン画面

 「証明書がおかしい」というエラーや警告が出ると思いますが、ここでは無視して構いません(もちろん可能ならば証明書を入れ替えるべきですが……)。ログイン画面が出たら、Usernameを「admin」、Passwordを「admin」と入力してログインします。まずはパスワードの変更とメールアドレスの登録を促されますので、それぞれ実行します。adminユーザーは、ユーザー管理、カーネルとinitrdの各イメージの管理などができる唯一のユーザーですので、このアカウントは大切にします。adminユーザーの名前を変更したり、他のユーザーにadminの権限を与えたりすることはできません。

 次にWalrusのURLの設定が促されます。ここで設定するURLは、NCがマシンイメージなどをダウンロードする際と、各ユーザーに配布する設定ファイルの中の両方で使われますので、フロントエンドノードの接続される両側のネットワークから見えるアドレスを利用する必要があります。【4-図3】の例では、IPアドレスとして専用ネットワーク側のものが利用されてしまっており、ユーザーのいる社内ネットワーク側からはアクセスできないと思われます。

【4-図3】 【4-図3】WalrusのURLの設定

 計算ノードのインストール時に、デフォルト経路としてフロントエンドノードの専用ネットワーク側IPアドレスを指定しておけば、「172.16.4.1」が両側からアクセスできるようになりますので、ここでは「http://172.16.4.1:8773/services/Walrus」に変更しておきましょう。計算ノードからも名前を引けるような設定がしてあるのであれば、もちろん「euca.example.com」というホスト名を用いた方がよいでしょう。

 これが終わると【4-図4】の設定画面が現れます。以後adminユーザーでログインすると、この画面が出るようになります。

【4-図4】 【4-図4】adminユーザーでログインすると表示される設定画面(画像クリックで拡大表示)

 まずはクラスタを追加しましょう。中ほどの「Add cluster」というボタンを押すと、クラスタの情報を入力するテキストボックス群が展開されます。名前は適当でかまいませんが (*4)、今回はCLCとCCを同居させますからホスト欄には「localhost」と入力します(【4-図5】)。最後に「Save cluster configuration」ボタンを押せば完了です (*5)。

【4-図5】 【4-図5】クラスタ追加の設定画面(画像クリックで拡大表示)

(*4)クラスタは、EC2互換API上「availability zone」として実装されていますので、クラスタ名は「DescribeAvailabilityZones API」などで現われますし、「RunInstances API」などで指定することになります。ただしシングルクラスタ構成の場合は気にすることはほとんどないと思います。

(*5)1.5.1では「Add cluster」ボタンがグレーアウトされ、複数クラスタのサポートがないことが分かります。

7. 計算ノードのインストールと設定

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