Amazon EC2の機能を詳しく見てみる(1)--インスタンス・WebサービスAPI

小田逸郎(VA Linux Systems Japan)
2009-05-18 14:53:01
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仮想マシンは「インスタンス」

 Amazon EC2では、Amazon EC2上で実行される仮想マシンのことを「インスタンス」と呼んでいます。本稿でも以降、インスタンスと呼びます。

 インスタンスのCPUやメモリなどのスペックはどうなっているのでしょうか。実は、これらは自由に設定できるわけではなく、あらかじめ決められたものの中から選択します。現在は、以下の5つのタイプが用意されています。

 実行できるプラットフォームは、タイプによって決まっています。AMIとしては、32-bit(i386)用のものと64-bit(x86_64)用のものが区別されており、インスタンスの実行時には対応するタイプで実行する必要があります。

タイプ platform CPU Memory Storage
small
(m1.small)
32-bit 1 ECU
(1core * 1ECU)
1.7GB 160GB
large
(m1.large)
64-bit 4 ECU
(2core * 2ECU)
7.5GB 850GB
extra large
(m1.xlarge)
64-bit

8 ECU
(4core * 2ECU)

15GB 1690GB
high-CPU midium
(c1.medium)
32-bit

5 ECU
(2core * 2.5ECU)

1.7GB 350GB
high-CPU extra Large
(c1.xlarge)
64-bit 20 ECU
(8core * 2.5ECU)
7GB 1690GB

 CPUについては、EC2 Compute Unit(ECU)という単位で定義されています。一応、EC2のウェブページでは、以下のように記述されていますが、定量的には明確ではありません。

EC2 Compute Unit (ECU) - One EC2 Compute Unit (ECU) provides the equivalent CPU capacity of a 1.0-1.2 GHz 2007 Opteron or 2007 Xeon processor.

 実際のところ、ユーザがベンチマークを実施して、適切なタイプや必要なインスタンス数を決めることになるでしょう。なお、括弧内の「core」というのは、VCPU(仮想CPU)の数を意味します。

 ストレージは、表にある容量が使用できます。大きさとしてはかなり潤沢だといえます。ストレージはすべて一時的なもので、インスタンスを停止すると内容は失われます。永続的なブロックデバイスとして、Elastic Block Device (EBS)という機能が提供されています。ストレージについては、後でもう少し詳しく説明します。

 表にはありませんが、インスタンスには、ひとつのNIC(Network Interface Card)が装備されています。これは固定されたもので、NICの数を増やすことはできません。なかなか思い切った割り切りであるといえます。ネットワークについては次回、もう少し詳しく説明します。

 Webサービスのインターフェースとしては、タイプ名を指定しますので、Amazon EC2互換システムでは、どんなタイプを用意するかは裁量の余地があります。

 さて、仮想化ソフトとしては何が採用されているのでしょうか。インスタンスを実際に起動して見ればすぐに分かりますが、仮想化ソフトとしてはXenが採用されています。インスタンス内部で確認すると、Xenのバージョンは、3.0.3 ベースのものを使用していることが分かります。

# cd /sys/hypervisor/version/
# ls
extra  major  minor
# cat major minor extra 
3
0
.3-rc5-8.1.14.e
#

Amazon EC2のAPI一覧

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