
Amazon EC2の機能を詳しく見てみる(1)--インスタンス・WebサービスAPI
今回から数回にわたりAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)そのものがどんな機能を提供しているのか、ざっと紹介していきます。
本連載の肝は、Amazon EC2互換のクラウドシステムを作ってみるところですが、なぜ Amazon EC2互換システムを扱うのでしょうか。それは、Amazon EC2の上には既に様々なサービス(エコシステム)が出来上がっているのがひとつの理由です。Amazon EC2互換にすることにより、そのエコシステムがそのまま利用可能となるという利点があります。
また、Amazon EC2は現実に動いているシステムですので、クラウドシステムのインタフェースを検討する際に、基準として考えやすいということも言えます。Amazon EC2にもまだまだ不足している部分は多いと思いますが、どんな機能があればよいのかを考えながら本稿を読むのもよいでしょう。
Amazon EC2とはそもそも何か
Amazonでは、Amazon Web Services(AWS)として、様々なWebサービスを提供しています。Amazon EC2は、AWSの中で「Infrastructure Services」に分類されるサービスのひとつです。Infrastructure Serviceには、その他にも「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」などがあります。
Amazon EC2は、仮想マシンをWebサービスとして提供するものです。すなわち、http/httpsプロトコルを使用して、仮想マシンの起動や停止などの操作ができます。起動する仮想マシンのイメージは、AMI(Amazon Machine Image)という形式でAmazon S3に格納されています。仮想マシンの起動時に起動したいAMIを指定します。

今回から4回に分けて、以下のトピックについて、Amazon EC2の機能を見ていきます。
- インスタンス
- WebサービスAPI
- ネットワーク
- インスタンスデータ
- AMI
- ストレージ
- リージョン、ゾーン
- 課金
今回は「インスタンス」と「WebサービスAPI」について見てみましょう。
Amazon EC2に関する参考資料
Amazon EC2に関する情報は、以下のリンクを参照してください。
「Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)」
本稿は、「Amazon Elastic Compute Cloud Developer Guide API Version 2008-12-01」(以降、Developer Guide)の内容と実際にAmazon EC2を使用して観察した事項に基づいて作成しています。Developer Guide(PDF)は下記のリンクから取得できますので、是非参照してください。
「Amazon Elastic Compute Cloud Developer Guide API Version 2008-12-01(PDFファイル)」
なお、現在、APIバージョンとしては、2008-12-01よりも新しいものが出ていますが、本稿の内容に本質的な影響を与えるような違いはありません。
仮想マシンは「インスタンス」
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