Herokuで拡がるスタートアップビジネスの可能性 - スタートアップ on Heroku Demo Day

五味明子
2012-07-27 16:54:00
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シャノン - Virtual Event

 最後はシャノンが提供するバーチャルイベントサービス「Virtual] Event」。説明を行ったのは同社で取締役 技術統括担当役員を務める堀譲治氏。

 リアルなイベントは来場者、出展者、主催者の三者にとって、コストがかさむわりには効果が感じられないという残念な結果になることがしばしばある。何をどこから見ていいかわからず必要な情報を得られない来場者、集客に苦労する主催者、結構な金額をかけたのに新規顧客獲得につながらない出展者、といった具合だ。

シャノン取締役 技術統括担当役員の堀譲治氏
シャノン取締役 技術統括担当役員の堀譲治氏

 Virtual Eventはそうしたリアルのイベントをクラウド上でバーチャルに補完することで、三者の満足度を高めるサービスだ。セッションや製品デモなど、イベント中のリアルタイム中継も可能だが、それだけではなく、イベント後のアフターケアもカバーする。たとえば出展のために200万円もかけたブースは、イベント終了後、すぐに壊されてしまう。その前にブースを撮影し、CADデータに変換してイベント後もバーチャル空間で再利用することで、ブースを訪問できなかった来場者にも訴求することが可能になる。その他、PDF資料、オンデマンドビデオやスライドショーなどのマテリアルの再利用も図りやすい。イベントだけで使うという無駄を減らすことができる。

 イベント中継の場合、その当日だけトラフィックが急増するため、ニーズに応じてスケールできるクラウドは配信に非常に適したプラットフォームだ。「Herokuはデプロイも簡単で迅速に行うことができ、パフォーマンスも速い。運用の負荷が小さいのでインフラエンジニアを抱え込めないスタートアップには向いている」と堀氏。Herokuに対する要望としては「日本語のWebページがほしい。あと東京リージョンは日本のお客さんを安心させるためにもぜひ設置してもらいたい。開発の面では、アドオンでわからないことが多いので、サポートが充実するとうれしい」とのこと。

 今後は「この資料を読んだ人はこの資料も読んでいます」といったリコメンデーション機能も追加していきたいとのこと。シャノンはHerokuの親会社であるSalesforce.comの出資も受けており、これからもますますHerokuと密に結びついたサービスの提供が期待される。

SFDCは今後もスタートアップを応援する

セールスフォース・ドットコムの倉林陽氏
セールスフォース・ドットコムの倉林陽氏

 5社によるデモ終了後、セールスフォース・ドットコム コーポレートディベロップメント シニアディレクターの倉林陽氏が登壇、「セールスフォースは今後もスタートアップを応援するための施策を展開し、投資も続けていく。Heoku上でユニークなアプリやサービスをどんどん開発してほしい」と呼びかけた。

 いずれのスタートアップも、Herokuによりインフラの運用管理から解放されたことを大きなメリットとして挙げていたことが印象的だった。資金が少ないスタートアップにとっては、サービスの開発こそが事業をフォーカスさせるべきところ。そのチャンスをARCというスタイルで提供するのがHerokuだ。

 ようやく日本でも力のあるスタートアップが息づく素地が整い始めた——そう強く感じさせてくれる意義のあるイベントだった。

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