クラウドと「DevOps」を理解する

文:James Urquhart(Special to CNET News.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2010-04-12 07:00:00
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 クラウドコンピューティングによって、ITシステムの運用にさまざまな変化の波が押し寄せてきている。こういった変化を受け入れるうえで、システム運用にかかわるプロフェッショナルは、新たなシステム構成上の概念とそのテクノロジを理解しておく必要がある。

図A (提供:Flickr/John Menard氏)

 カリフォルニア州サンタクララで米国時間3月16日から開催された「Cloud Connect」カンファレンスに先立ち、Cloud Ops Bootcamp(クラウド運用の基礎訓練キャンプ)が開催された。筆者はそのキャンプにおいて、こういった変化や課題について話す機会があった。なお、筆者がプレゼンテーションで使用した「The New DevOps Designers:Cloud and The Big Rethink」(DevOpsにおける新たなデザイナー:クラウドと発想の大転換)というスライドに興味のある方は、SlideShareのこのページにアクセスしてもらいたい。

 「DevOps」という言葉を最初に筆者に教えてくれたのは、現在Opscodeの最高経営責任者(CEO)を務めているJesse Robbins氏である。なお、Opscodeはオープンソースの運用プラットフォームであるChefの開発元である。DevOpsは、従来型のシステム管理や調達(ITILを含む)といった、保守的でプロセスを中心に据えた運用からより戦略的でアジャイルな、そして自動化されたアプローチへの転換を表現した言葉である。

 この言葉は「developer」 (開発者)と「operations」(運用)を組み合わせたものである。つまり、ChefやPuppetといったツール(あるいはその他のさまざまなツール)を用いることで運用を「プログラム化する」トレンドが生まれつつあるということだ。では、このような状況はどのようにして生み出されたのだろうか?クラウドの運用において自動化のスキルが必要となってくる理由とは何なのだろうか?

 表面的に見た場合、こういった疑問への答えはとてもシンプルなものである。あなたもおそらく、「当たり前のことだ。クラウドコンピューティングの原動力はインフラの自動化と仮想化なのだから」と考えているだろう。筆者もその意見には同意するものの、そういったことは上記の疑問の最も興味深い側面ではないと考えている。

 よりアジャイルな運用プラットフォームが必要となる本当の理由を理解するために、仮想化やクラウドコンピューティングがIT運用にもたらす効果について簡単に説明しよう。その内容の多くは、筆者が2009年秋に執筆したBig Rethinkシリーズの記事を元にしている。

 まず、サーバの仮想化によって、物理システムの運用をそこでホストしているデジタル要素から切り離せるという考え方がもたらされた(その後、ストレージやネットワークの仮想化によって、こういった考え方はより一般的なものとなっていった)。そして、OSは物理サーバに縛られなくなったわけである。また、ファイルシステムも特定のハードディスクに縛られなくなった。さらに、サーバ間の接続も物理スイッチの特定ポートに静的に割り当てておく必要がなくなった。

図B 今日におけるシステム運用(提供:James Urquhart)

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