ソーシャルCRM--2010年におけるエンタープライズ2.0はここに着目

文:Dion Hinchcliffe(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2010-02-15 07:00:00
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 顧客が他の顧客を支援するという図式が成り立つとすればどうだろうか?最近になって出てきた複数のエンタープライズソフトウェアは、そういったことを売り文句としており、一般に「ソーシャルCRM」という言葉で語られるようになっている。なお、その詳細については筆者の昨年の記事(英文)を参考にしてもらいたい。

 このコンセプトを大まかに述べると、顧客関係の管理を昔からのやり方で行うというものになる。つまり、顧客関係というものを杓子定規に捉えすぎることなく、顧客自らの参加を促し、オープンコミュニティーモデルに基づいた関係を築き上げることで、取引上の関係だけではなく、顧客との1対1の関係もより密接なものにできるというわけである。ソーシャルCRMのかたちとしてはさまざまなものがある。例えばよく見かけるものとして、顧客コミュニティー内で志向を同じくする顧客同士が自らグループを形成する、あるいは顧客からの支援要請に基づいて企業と顧客がオープンな場において共同で取り組むといったものがある。

 こういった新たなアプローチによって、企業が取引相手や顧客との間に築いてきた関係に大きな変化がもたらされつつあり、2010年に入って顧客サポート部門や商品開発部門、マーケティング部門も注目するようになってきている。では、こういったアプローチは従来型のCRMとどう違うのだろうか?

 筆者の良き友人であり、ZDNetのブロガーでもあるMichael Krigsman氏は最近、CRMの第一人者であるPaul Greenberg氏にインタビューを行った。その際、Greenberg氏は以下のような見解を述べている(関連英文記事)。

 顧客との良好な関係というものは、双方に価値をもたらすという目標のもと、顧客と交流を図り、協力し合い、共同でものごとに取り組むことによって生み出される。テクノロジは重要な要素であるものの、より重要なのは関係そのものである

 ソーシャルCRMが、広義のエンタープライズ2.0の一部をなすかどうかについては近頃ちょっとした議論が巻き起こっている。筆者は、上記の見解から考えても、そうであることが明らかであると判断しており、世の中の事例に目を向けるとその感はさらに強まる。よく知られた大手企業の事例については、Get Satisfactionにアクセスしてもらいたい。

ソーシャルCRM:顧客を巻き込んだエンタープライズ2.0

 エンタープライズ2.0という言葉そのものはよく知られており、コラボレーションや、発見と再利用が可能なかたちでの知識の蓄積を目的として、緩やかに組織化されたソーシャルな環境を利用するということを意味している。一般的に言って、こういったツールは極めてソーシャル(ただし必ずしもソーシャルである必要はない)かつ自由度の高いものであるため、目の前にある問題に対して柔軟に適合させることが可能となっている。また、エンタープライズ2.0はたいていの場合、ユーザーとして従業員と取引相手、顧客の少なくともいずれかを想定しており、これらの全てを想定しているものもある。これに対してソーシャルCRMは、こういったユーザーの持つすべての要件を満たすようになっており、当然ながらこれらのユーザーは誰でも、例外なく利用できるようにもなっている。

Enterprise 2.0

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