
クラウドアプリ開発のための10 Hacks:マイクロソフト、ReMIXで披露
後藤大地(オングス)
2009-07-22 22:42:01
マイクロソフトは7月16日、「ReMIX Tokyo 09」を開催した。ReMIX Tokyoは、7月11日から提供されているSilverlight 3を中心に、マイクロソフトのテクノロジーやプロダクトを紹介するイベントだ。
本稿では、マイクロソフトでアーキテクトエバンジェリストを務める砂金信一郎氏の講演「Liveでラクして応用編 Silverlight クラウドアプリがつくれるようになる Top 10 Hacks」を紹介する。本講演ではウェブアプリケーションを開発するための10のテクニックを解説されている。
効率的なクラウドアプリ開発のために
砂金氏のセッションは、Silverlight 3を使ってゴリゴリとコーディングをしていこうという内容ではなく、マイクロソフトが提供しているプロダクトやサービスを活用して、いかに開発の手間を削減しつつ効率的にウェブアプリケーションを開発していくか、という内容。
セッションではデモンストレーションを交えながら、60分間で足早にそれぞれのテクニックが紹介された。紹介されたテクニックは次のとおり。
- インパクトのある3Dオブジェクトを作る(PhotoSynthを活用:写真撮影のテクニックについても解説)
- 世界にたったひとつのウェブアルバムを作る(DeepZoom、DeepZoomPixを活用:ビューア機能がSilverlightに組み込まれている)
- クラウドにアプリをデプロイする(Azureを活用)
- 同期するソーシャルアプリを作る(Live Meshを活用:フォルダ同期サービス、複数ユーザーが同時にアプリを実行することでソーシャルなやり取りを実現)
- 既存のウェブサイトをソーシャルに(Messengerを活用:メッセンジャーを活用するためのSDKが提供されている。RubyやPythonにも対応)
- 個人情報を気にすることなく認証機能を作る(Live IDを活用:マイクロソフトの認証サービス、OpenIDへの対応が進められている)
- 地図を使ったマッシュアップ(Bing Mapsを活用:Silverlightと連携したサンプルを紹介)
- 再利用可能なソースコードを入手する(CodePlexを活用:オープンソースとして提供されているソースコードの共有サービス)
- グラフやコントロールなどの部品を活用する(Silverlight Toolkitを活用)
- ビジュアル系検索機能を作る(Silverlight Control for Bingを活用:Bing検索の機能を使うためのライブラリ)
すべてをウェブアプリケーションとして提供するGoogleと比べて、あくまでもプロダクトがベースとしてあり、そうしたプロダクトでどういったことが実現できるのか、さまざまなデモを通じて紹介されていたことが印象的だ。
実際の開発方法とWindows Aruzeへのデプロイ作業のデモンストレーションを垣間見られたのはなかなか貴重な機会だったといえる。AzureはクラウドでIISが利用できるイメージであり、.NETで開発したサービスを実行可能になる。
