クラウドはテクノロジではなく運用モデルだ

文:James Urquhart(Special to CNET News.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2009-06-08 08:00:00
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 クラウドコンピューティングの導入を検討している人々が私に問い合わせてくる質問のなかで最も多いのは、「クラウドコンピューティングと仮想化の違いは何なのか?」というものである。自動化やアジリティを実現するための仮想化の利用方法について、ほとんどのIT部門が暗中模索の状態にあるという現状を考えた場合、これは素晴らしい質問だと言える。クラウドには仮想化と同じようなメリットがあると言われているため、両者の違いを理解するのは容易ではないのである。

 この質問に対する私からの答えにはいくつか注釈が必要な部分も含まれているため、以降では順を追ってこれら2つのコンセプトの違いについて見ていくことにしよう。

仮想化はテクノロジである

Virtualization

 仮想マシン上でソフトウェアを実行するということは、専用のサーバインフラを「エミュレートする」ソフトウェアのレイヤ、すなわちハイパーバイザ上で、プログラムの命令を表現したビット群が実行されるということを意味している。ハイパーバイザはサーバの仮想化における中核部分であり、データセンターにコンソリデーションとアジリティという価値をもたらす仮想化の原動力となっているのである。

 ハイパーバイザがあるからこそ、仮想化は大規模なクラウドコンピューティングを可能にする真のディスラプティブテクノロジとなり得るのだ。ハイパーバイザによって、サーバ側でのマルチテナント化がアプリケーションを書き直すことなく実現できるのである。つまり、ハイパーバイザを利用することで、実際の物理システムの実装がさまざまに異なる場合であっても、それらのハードウェアプロファイルを整合性あるものとして扱い、OSやアプリケーションをインストールできるようになるのである。また、ハイパーバイザを用いることで、ソフトウェアAPIからサーバを操作できるようになるため、IT運用の自動化作業を大幅に簡素化できるようにもなるのである。