クラウドコンピューティング、そしてプラットフォーム戦争の再勃発

文:Dion Hinchcliffe(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2009-04-06 11:22:01
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クラウド:これは21世紀のエンタープライズに対するアジャイルな出発点なのか?

 クラウドへの投資がちゃんと実を結ぶか、あるいはセキュリティやガバナンスの問題が適切に取り組まれるかどうかが判っていない段階で、クラウドコンピューティングに投資することのできる大規模エンタープライズなど、現時点ではほとんどないだろう。このため、以下のようなことが起こるだろう。

 まず最初に、クラウドの均質化に向けた業界全体の動きが推進され、クラウド間の相互運用性とデータのポータビリティがセールスポイントとなっていくことで、リスクに対する懸念は大きく下がることになるだろう。興味深いことに、業界が臨機応変にAmazonのS3 APIを採用しているという点から、この予兆を見て取れるはずだ。他のクラウドからのデータ移行が既存の製品に組み込まれ、顧客がボタンを1つ押すだけでデータの移行ができるようになると、さらに興味深く、魅力的なものとなるだろう。

 次に、最高のクラウドは自らが安全であることを「証明」する機能や認証、すなわち信頼できるサードパーティーによって頻繁に監査され、必要に応じて顧客サイドから完全にコントロールできるようなストレートな機能を搭載し始めることになるだろう。これは、あらかじめ設定されたデータセンターに向けて自動的に移行処理を巻き戻す、言わば「緊急脱出ボタン」のような機能や、データセンター内の全データを運用中にコピーできるようなホットシンク機能といったものになるかもしれない。これらはクラウドへの移行に躊躇しているエンタープライズにとって「補助輪」となる選択肢であるものの、長期的な運用に耐えられるものではないだろう。

 とは言うものの、クラウドは進歩し続けており、今のところ世界規模のデータセンターを構築するリソースを持たない中小企業には積極的に利用されている。ソフトウェアが今日の世界に多大な力を与えていることを考えた場合、クラウドコンピューティングは、それを採用できない旧態依然とした企業に暗い影を落とし、21世紀のアジャイルなビジネスを可能にするための出発点となれるのかどうか、興味の尽きないところである。2.0のビジネスモデルと組み合わせることで、こういったことは十分考えられることなのだ(関連英文記事)。

 あなたが現在、クラウドの採用をためらっているのであれば、その理由は何だろうか?あなたの懸念と考えについて、コメント欄で教えてほしい。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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