クラウドコンピューティングにおける規模の重要性--T・オライリー氏への反論

文:Gordon Haff(Special to CNET News.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2008-11-05 08:00:00
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 こういったテーマが、学術的な「企業の本質」(関連英文記事)といったタイプの興味を超えたものとなっている理由は、ネットワーク上でさまざまなコンピューティングが行われる世界における規模に関する論点というものが、クラウドコンピューティングに携わる企業自体に留まらないという含意があるためである。(本記事におけるクラウドコンピューティングとは、インターネットを基盤として行われるコンピューティング全般のことを指しており、それがSaaS型のものであるか、ネットワーク上のコンピューティングリソースをより直接的なかたちで使用するものであるかという点にはとらわれていない)。

 クラウドコンピューティングを提供する多くの企業がさまざまな抽象レベル(SaaSやAmazon Webサービス型の仮想マシン、Google Apps型の開発プラットフォームなど)で存在している世界というものは、Sunの最高技術責任者(CTO)であるGreg Papadopolous氏が誇張して表現した、5台の「コンピュータ」しかないという世界(英文ブログ)とは大きく異なっているのである(ここで用いているコンピュータという言葉は、データセンターを世界規模で展開しているクラウドコンピューティング提供企業から見たものである)。

 前者の世界におけるコンピュータ業界は、今日の姿とさほど違っていないはずだ。独立系ソフトウェアベンダー(ISV)は、ローカル環境にインストールするプログラムを提供するのではなく、Webサービスというかたちでアプリケーションを提供するかもしれない。しかし、それでも彼らはISVなのである。また、システムベンダーの販売は、末端のエンドユーザーに対するものよりも、そういったISVやその他のクラウドコンピューティング提供企業に対するものの方が優っているかもしれない。しかし、販売モデルは現在における大企業のそれとさほど違わないはずである。

 その一方、後者の世界は大きく異なっているのである。「The New System Companies」(新たな枠組みを採用する企業の姿)で記したように、コンピューティングの大部分が比較的少数の大規模サービスプロバイダーによって行われるようになる場合、今日存在する、システムサプライヤーとシステム顧客の力学が根底から変えられることになるはずである。そして極端なケースでは、最大のサービスプロバイダーが、新たな枠組みを採用する企業となるだろう。そして、こういったことを少なくともある程度のレベルで達成しているのがGoogleというわけである。

 従って、クラウドコンピューティングの世界における規模の重要性を理解しておくことが、極めて大切になってくるのである。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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