クラウドコンピューティングにおける規模の重要性--T・オライリー氏への反論

文:Gordon Haff(Special to CNET News.com) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子
2008-11-05 08:00:00
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 Nicholas Carr氏は自身のブログに「What Tim O'Reilly gets wrong about the cloud」(クラウドに関するTim O'Reilly氏の誤った見解)と題した投稿を行い、ネットワーク効果のお陰で市場における優位性を確保した企業の例としてGoogleを挙げたO'Reilly氏を批判している。ネットワーク効果の背後にある基本的な考え方として、使用する人の数が増えるほどにそのものの価値が高まっていくというものがある。古典的な例としては電話システムを挙げることができる。電話が1台だけあったとしても、どうしようもないはずである。そして、一部地域にだけ普及している場合、多少は興味深い存在となるだろう。しかし、世界中のほとんどの地域に電話網が張り巡らされている場合には、非常にパワフルな存在となるのである。こういった考え方の細部ついてにはさまざまな議論がある(関連英文記事)だろうが、基本的な部分では誰も否定しないはずだ。

 しかしCarr氏は、ネットワーク効果がGoogleの成功をもたらしているわけではないと主張している。Googleが最適な検索結果を判定できるのはアルゴリズムのお陰であって、「みんなの意見」(英文書籍紹介)のお陰ではないというのである。もしもGoogleを利用している人間が私1人しかいないのであれば、Googleはハードウェアやソフトウェアへの投資を継続することが難しいはずだ。とは言うものの、金銭的な面はさておき、品質の高い検索結果を提供するためには多数のユーザーの存在が不可欠であるというわけではない。対照的に、ソーシャルネットワークや、eBayのように多数のユーザーによる売買が行われるサービス(特にサービスの初期)はネットワーク効果に依存するビジネスだと言える。(公正を期すために述べておくと、GoogleのPageRankは、Webコンテンツを作り上げている無数の作り手たちによって可能になっていると言えるものの、これは他の例と比べるとネットワーク効果としては弱いものであると私は捉えている)。

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