テスト環境の構築に使用できる仮想ツールにはどのようなものがあるのか?
私は前回の記事(「会社のシステムインフラをテスト環境にレプリケートする方法」)において、現実的なテストを行うために、物理的なシステムインフラをテスト環境にレプリケートする方法をいくつか紹介した。
本番環境のレプリケーションなしにテストを行うことも可能ではあるものの、レプリケートした環境でテストを行う方がはるかに正確かつ的を射た結果を得ることができるはずである。前回の記事ではVMware ESXとPlateSpinのPowerConvertを主に採り上げたが、テスト(デスクトップレベルのみでのテストであったとしても)に役立つツールは他にも数多く存在している。本記事では、テスト目標を達成するために使用できる無償あるいは安価なツールを紹介している。
Microsoft
Microsoftは仮想化ソフトウェア市場への本格的な参入に時間をかけていたが、現在ではお得意の戦略、すなわち力技で参入を果たしつつある。Microsoftは「無償」の仮想プラットフォームを3つ用意しており、それらはすべてテスト環境にも利用できるものとなっている。「無償」と括弧書きにした理由は、3番目の選択肢であるHyper-Vが、Windows Server 2008でのみ利用可能となっているうえ、公式にはまだリリースされていないからである。残りの2つのプラットフォームであるVirtual PCとVirtual Serverは、Microsoftのウェブサイトから無償でダウンロードすることができる。
Virtual PC
(スターウォーズの冒頭のフレーズ風に)遠い昔、遙か彼方のソフトウェア販売店において、MicrosoftのVirtual PC(デスクトップベースの仮想化プラットフォーム)が、同社の収益の一翼を担うものとして販売されていた。しかし現在では、Microsoftのウェブサイトから無償でダウンロードすることができるようになっている。Virtual PC 2007はそれ自体、とても良くできた製品である・・・ホストOSとしてWindowsを稼働させるのであれば。他の多くの仮想化プラットフォームとは異なり、Virtual PCはWindowsにしか対応していないのだ。Virtual PC内のゲストマシン上ではLinuxを始めとするその他のOSを稼働させることができるものの、ホストOSはWindowsでなければならないのだ。さらに、Linuxベースのゲストマシンを稼働させることができるとはいうものの、Virtual PCのVirtual Machine AdditionsはLinuxベースのゲストにネイティブ対応していないため、完全な統合や互換性は保証されていない。また、Virtual PC 2007は64ビットのゲストOSをサポートしていないため、64ビット対応のソフトウェアをテストするのは難しいだろう。
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