ハイパーバイザの争いは仮想化市場争奪戦の前哨戦か?
ベンダーやアナリストたちの意見では、ハイパーバイザに関する競争は、仮想化分野での競争が、仮想化の管理という基準で行われるようになる前は小競り合いのようなものだった。近い将来、仮想化の管理が多額の予算を取り込むと評価されるようになったのだ。
HPで仮想化と製品管理を担当するディレクターであるNick Van der Zweep氏は、2008年4月インドネシアのバリ島で開催された同社の「Asia Pacific and Japan Executive Forum」において、近年、仮想化についての議論の多くは、ハイパーバイザを「握る」ことになるのはどのベンダーか、ということが焦点になっていたと述べた。しかし、「単独でのハイパーバイザというものは存在しないだろう。ハイパーバイザは多数存在することになり、各企業に多数のハイパーバイザが存在することになる」というのが同氏の意見だ。
現在市場ではVMwareが支配的な立場を保っており、業界アナリスト企業のOvumによれば、VMwareの仮想化ソフトウェアは、世界の大規模企業データセンタのうち70%を超える場所で採用されている。
Van der Zweep氏は多くの顧客企業がVMwareのハイパーバイザの費用についてコメントしていることを引き合いに出して、VMwareはコスト上の問題から、いつまでも現在の立場を保つことはないだろうと述べた。彼は、コストの問題により、Microsoftの 「Hyper-V」などの競合製品が参入する機会が残されたため、やがて価格の低下が起こると予測している。
GartnerのマネージングバイスプレジデントであるPhil Sargeant氏もこの立場を取っているが、 MicrosoftのHyper-Vがベータ段階にある間は、市場で自由に活動する余地があるとの意見だ。「価格が目立って低下する前に短期間の好機がある」
HPのVan der Zweep氏によれば、価格が低下するにつれて、VMWare、Microsoft、そして最近XenSourceを買収したCitrixを含む、オープンソースのハイパーバイザであるXenベースのブランドが、市場の3大有力企業になる。
GartnerのSargeant氏も同意見だ。「他に多くの企業が加わるとは思えない」
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