
レッドハット、「OpenStack Platform 14」を発表--「Red Hat OpenShift Container Platform」との連携を強化
IBMがRed Hatの買収を発表したとき、同社がIaaSクラウドの「OpenStack」を放棄するのではないかと心配する声も聞かれた。しかし、今のところその心配はなさそうだ。
Red Hatはベルリンで開催された「OpenStack Summit」で、同社のOpenStackディストリビューションの最新版「Red Hat OpenStack Platform 14」を発表した。このバージョンでは、「Red Hat OpenShift Container Platform」との連携が強化され、Kubernetesによるコンテナのオーケストレーションが容易になっている。
Red Hat OpenStack Platformは、OpenStackの「Rocky」をベースにしている。このバージョンの特徴は、ベアメタル用のプロビジョニングモジュール「Ironic」や、コンピュートインスタンスのプロビジョニングを行う「Nova」が改良され、ベアメタルでの展開が容易になったことだ。Red Hatはこれらの改良点を生かして、OpenShift Container Platformでのベアメタルや仮想インフラストラクチャリソースのプロビジョニングを自動化している。
Red Hat OpenStack Platformでは、これまで以上にRed Hat OpenShift Container Platformとの緊密な統合が進んでおり、同社はこの2つを組み合わせることで、ほかにも新たな機能を実現している。
- そのまま本番利用可能な、可用性の高いRed Hat OpenShift Container Platformクラスタの自動展開が可能になり、 単一障害点のない連続的な運用への道が開けた。
- 統合ネットワーキング機能によって、同じテナントにあるOpenShiftのコンテナベースのワークロードとOpenStackの仮想ワークロードが同じ仮想ネットワーク(「Kuryr」)に接続することが可能になり、ネットワークのパフォーマンスが向上した。
- OpenStackの内蔵負荷分散サービスが、フロントエンドのコンテナベースのワークロードに対して自動的に使用される。
- OpenStackの内蔵オブジェクトストレージを利用したコンテナレジストリのホスティングが効率的になった。
- 「director」ベースのRed Hat OpenShiftノードのスケールアウト・スケールインによって、ワークロードに対する要件が変化するのに合わせて、リソースの拡大や縮小を行えるようになった。
Red Hat OpenStack Platform 14では、同社のDevOpsツールである「Red Hat Ansible Automation」との統合も進んでいる。これによって、これまで難しかったOpenStackの展開が以前のバージョンよりもずっと簡単になった。
Red Hatは引き続き、x86プロセッサだけでなく、IBMのPowerアーキテクチャもサポートする。これは、一般に販売されているx86サーバとメインフレームの両方にまたがるOpenStackクラウドを利用できることを意味している。
Red Hat OpenStack Platform 14は、Red Hat Cloud InfrastructureとRed Hat Cloud Suiteのコンポーネントとして、「Red Hat Customer Portal」経由で数週間以内に提供される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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