アジャイル開発文化を提供する企業を創設--BlueMemeやシグマクシス

阿久津良和
2018-02-01 07:30:00
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 BlueMemeは1月24日、パートナー企業であるシグマシス、情報技術開発と共に、アジャイル開発コンサルティングから運営・保守までの工程を一括で支援するシステム開発企業「OpenModels」を設立すると発表した。OpenModelsはBlueMemeの100%子会社として2017年12月1日に設立し、本日から営業を開始する。

 2012年に設立したBlueMemeは、非コーディング開発基盤である「OutSystems」の国内総販売代理店を担いながら、業務システムの受注開発やエンタープライズアジャイルの導入コンサルティング、技術者育成に取り組んできた。時には技術者を顧客先に派遣して、ハンズオンを交えながら企業の開発力向上に努めてきたとする。

 だが、昨今はエンタープライズ規模の開発機会が増加し、開発体制の強化が強く求められている。このような背景からシグマシス、および情報技術開発とパートナーシップを締結してOpenModelsを設立した。

 OpenModelsの人材は3社から派遣し、案件ごとのプロジェクトチームで対応する。BluememeはOutSystemsを軸にしたアジャイルを方法論化した知見を持ち寄りつつ、研究開発分野を担う。プロジェクト・プログラム管理やコンサルティング業務を行ってきたシグマシスは自社の知見をアジャイル開発に組み合わせる。開発・運用に強みを持つ情報技術開発は開発リソースの提供と運用をOpenModelsに提供。3社とも「アジャイルを日本企業に浸透させ、プレーヤーの増加を目指す」と口をそろえた。

 Bluememeの強みは、ビジネスプロセスに対する技術情報や経験を持ち、上流工程のコンサルティングを担う「プロフェッショナルサービス部」と、実際の開発や運用に当たる「デリバリモデル開発チーム」の連携にある。

 これらのノウハウをパッケージ化したのが「OutSystemsアジャイルデリバリモデル」。製品とサービス、プロジェクト管理といった知見によって構築したテクニカルガイドラインとアプリケーションライブラリを用いて、顧客の課題解決につながるシステム開発を続けてきた。

 名称が示すようにアジャイル手法を各所へ盛り込んでいるが、その資源をそのままOpenModelsで運用する。一見するとBluememe単独で実現可能に見えるが、「以前から構想を持っていた。技術者が夢中になり顧客が求める最先端技術を追求する空間が必要」(Bluememe 代表取締役 松岡真功氏)だからこそ、3社の知見を持ち寄りつつ、案件を一気通貫的に対応できるOpenModelsの企業に至ったのだろう。

 なお、Bluememeは研究開発業務に比重を置き、OpenModelsから受けたフィードバックを基に開発方法論の見直しやガイドライン、ライブラリを更新するサービス開発を推進する。


Bluememe 代表取締役 松岡真功氏

 OpenModelsでは、新規開発予算の準備や開発期間が厳しい企業向けにウェブとスマートデバイス向けのアプリケーションの開発を請け負う「カスタムSaaS」サービスを提供する。専任の技術者を任命し、顧客要件と提案を交えながら開発するものだが、ユニークなのが開発費の算出方法だ。OutSystemsはデータベースのテーブル数や画面定義数、利用するAPI数などの総和で開発工数を算出できるが、「新人開発者であれば月に5つ、熟練開発者であれば50は作れる。割り当てる開発者で開発速度が異なるため、開発速度と規模で料金設定を行う」(松岡氏)

 例えば開発期間を優先する場合は、前半の割り当てを熟練開発者、後半は新人開発者に切り替えることも可能だ。「良い開発者ほど開発速度を競う傾向がある。この効果を顧客に伝えるため『良い物を速く作りたい』をメニュー化した」(松岡氏)と説明する。

 なお、Bluememeは開発者能力を5段階に区分としており、今後はさらに細分化する予定だ。OpenModelsのサービスは、この他にもOutSystemsを用いた新規システム開発、システムアドオン開発、システムリプレースなどを行う「カスタムアプリケーション開発」を用意。また、内製化チームの構築支援や、顧客先に人材を派遣して、社内にアジャイル開発文化を根付かせる「カスタムチームビルディング」サービスも予定している。

 3社の役割は前述の通りだが、シグマシスと情報技術開発からOpenModelsへの資本注入は行われていない。OpenModelsのビジネスモデルは「プロジェクトベースでお支払いいただく。見込み案件も多数あるため、既にシグマシスのマネージャークラス2人を含めた5人を派遣している」(シグマクシス 上席執行役員 マネージングディレクター P2シェルパ担当 大賀憲氏)と説明する。

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