Curl開発者のクランズ博士、エンタープライズRIA「Curl 7.0」を語る

杉山貴章(オングス)
2009-02-03 12:25:01
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開発当初からエンタープライズRIAを志向したCurl

 続いて、RIA市場に対するCurlの戦略について聞いた。

 CurlはRIAプラットフォームということで、Adobe AIRやSilverlightなどのプラットフォームと比較して語られることが多い。しかし実際には、その立ち位置は明確に異なっている。

 Curlは当初からエンタープライズ分野での利用を目的としており、そのための要件を満足することを最優先にして開発されてきた。したがって、他のプラットフォームがウェブブラウザベースの技術を主体としているのに対し、Curlはクライアント/サーバシステムの流れを汲むものだとKranz博士は言う。

 「近年のRIAプラットフォームというと、もともとウェブベースのアプリケーションに対してマルチメディアを採り入れたもので、どちらかというとコンシューマの技術をエンタープライズで利用しようという流れを持っています。しかし、ビジネスユースではプラットフォーム自体にどれだけ生産性の高いものが含まれているかということが重要です。Curlの場合は最初から企業のニーズに応えることを目的として開発されており、その点が他のRIAプラットフォームとは大きく異なります」

 もっとも、同氏もコンシューマ指向のアプローチを否定しているわけではない。「どのようなアプローチが正しいかは私の立場でははっきり言えませんが、テクノロジーの進化のためには新しいアプローチも必要だということは確かです」とコメントしている。実際、近年ここまでRIAに注目が集まったのは、様々な企業がコンシューマを巻き込みながらプラットフォームを成熟させてきたからに他ならない。

要求の厳しい日本こそエンタープライズRIAを牽引する

 その中でCurlとしては「企業向けのRIA」でビジネスのニーズに応えてきた実績を強調していきたい考えのようだ。カール マーケティング部 部長の杉本健氏は、この点について次のように補足してくれた。

 「Curlでは日本市場からのリクエストにも積極的に対応しています。RIAに関しては日本市場が世界を牽引する形になっているので、そのニーズに応えるのは非常に重要なことなのです」

 日本のユーザはユーザーインターフェースに関して特にシビアであり、セキュリティに対する要求も厳しい。また、マルチバイト文字対応や公文書用の印刷フォームなど、国内特有のニーズも多くある。

 Kranz博士はこのような日本市場の印象を「ビジネスアプリケーションをきっちり作れることが要求される」と語っており、その要求に応えてきたという自信をのぞかせた。

 最後に、Kranz博士から日本の開発者に向けて、次のようなメッセージをいただいた。

 「我々は今後もCurlがより使い易いものになるように努力していきます。皆様も積極的に使って、バグ報告などのフィードバックをして頂けたらと思います」

Curl 最高技術責任者のDavid A. Kranz博士 Curl 最高技術責任者のDavid A. Kranz博士
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