
Curl開発者のクランズ博士、エンタープライズRIA「Curl 7.0」を語る
エンタープライズRIAプラットフォーム「Curl」の次期製品版となる「Curl 7.0」のリリースが今春に迫っている。今回はその最終調整のために来日した、Curl開発者の1人であり、Curlで最高技術責任者を務めるDavid A. Kranz博士に、Curl 7.0の新機能や同社のRIA戦略について話を聞いた。
セキュリティを強化するCurl 7.0
Kranz博士によると、Curl 7.0は特に次の点にフォーカスを当てて開発が進められているという。
- パフォーマンスの向上
- プレゼンテーション能力の向上
- 企業クラスのセキュリティ
- オフライン機能
- 相互運用性とデプロイメント
- Eclipse IDEの強化
パフォーマンスについては、ネイティブアプリケーションと同等のパフォーマンスを目指し、ネイティブコードの動的コンパイルやパッケージキャッシングのさらなる高速化を実現しているという。GCをトリガとする新しいコールバックAPIなども追加された。
プレゼンテーション機能は、高品質なレンダリングがデフォルトで有効になり、操作用部品向けの新しいルック&フィールやスプラッシュスクリーンAPI、外字などに対応したOpen Text APIなども追加されている。後者の2つについては日本からのリクエストによって実現したものだそうで、特にOpen Text APIは官公庁での採用を強く意識しているという。スタイルデザイナーの機能も向上し、ページのデザインをより容易に作成できるようになっている。
セキュリティ面では、まずSQLite APIに暗号化支援機能を追加し、より安全にデータ管理が行えるようになっている。Curlのセキュリティモデルで特徴的なのは、デスクトップアプレットに「特権モード」が用意されていること。特権モードを利用することで、アプリケーションがローカルのリソースや他のサーバにアクセスすることができるようになる(図1参照)。この特権モードになるためには署名が必要で、従来はWindows版でのみサポートされていたが、7.0からMac版やLinux版でも利用できるようになる。
Curl 7.0日本語版は5月リリースの見込み
Curl 7.0は現在、Curlのウェブサイト「Richer Internet Applications」でベータ3が公開されている。Kranz博士によれば、このベータ3で7.0に搭載される全機能の実装を完了しており、現在はユーザからのフィードバックを元にバグフィックスに努めているところだ。正式リリースは4月の予定で、日本語版の公開は1カ月後の5月になる見込みだという。
7.0のさらに先のバージョンで導入が検討されている機能としては、モバイル機器への対応が挙げられた。もちろん、パフォーマンスのさらなる向上や、大量データ処理の実現については今後も継続して目指していくという。いずれにせよ、「これまで同様、顧客の声を聞きながら開発を進めていく」とKranz博士は語っている。
開発当初からエンタープライズRIAを志向したCurl
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