オープンソースをライセンス的に正しくつかうための11のチェックポイント

冨田秀継(編集部)
2009-01-27 21:12:01
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4. OSSの「使用」、つまり、一部ソース流用も含め、OSSを一切同梱していないですか?

 この問いへの回答が「同梱していない」であれば、著作権に触れないため、OSSライセンスを気にする必要はない。しかし、このチェックポイントの重要な点は「使用」という言葉にある。

 平成10年2月に文化庁が発表した著作権審議会マルチメディア小委員会ワーキング・グループ中間まとめでは、

  • 「利用」(exploit)とは、複製や公衆送信等著作権等の支分権に基づく行為を指す
  • 「使用」(use)とは、著作物を見る、聞く等のような単なる著作物等の享受を指す

 と、定義している。

 商用ソフトウェアやシェアウェア、フリーウェアの「使用」は、一般的に「使用許諾諸」への同意が必要だ。著作権者の権利である「利用」については、一般的にソースを非開示にすることで禁止している。

 一方のオープンソースソフトウェアは、一般的に「使用」に関しては自由であり、「利用」には利用許諾諸へ同意することが求められている。この例はあくまでも一般的な利用および使用に関する区別。実際にはライセンスの詳細をよく確認することが必要だ。

5. 単なる同梱でもOSSの「利用」です。ライセンスを遵守していますか?

 改変こそしていないが、単なる同梱であっても「公衆送信権」「頒布権」に抵触するため、各OSSライセンスの条件を満たす必要がある。

 姉崎氏は「著作権法の頒布は映画を想定しており、ソフトウェアの頒布とは異なる」と指摘。映画の頒布は、制作会社、配給会社、映画館などの興行会社の間でやり取りされる「貸し出し」に近いという。

6. BSDタイプのOSSライセンスでも許諾要件があります。要件を満たしていますか?

 姉崎氏は、一般的にBSDタイプのライセンスは制限が緩く、トラブルはあまり発生しないと語る。しかし、「BSDタイプだけが『バイナリのみの配付』を許可しているが、その場合、『OSS名称』『著作権表示』『ライセンス条文』『免責条項』などをドキュメント等に記載する必要がある」と指摘。全てが無条件で利用できるわけではないと語っている。

 他人の著作物の知的所有権を主張したと指摘された例として、姉崎氏は独立行政法人 産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター ソフトウェアセキュリティ研究チーム 主任研究員の高木浩光氏による、Open Source Way 2005での講演「ソフトウェア配布者としての電子政府の責任――脆弱性対応・ライセンス処理」が紹介された。

 高木氏の指摘は、氏の私的な活動を発表するウェブサイトに掲載された岡山県、外務省などの例を参照してほしい。

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