効率と効果を促進するツール「チェックリスト」--その美点とは

文:Jay Rollins 翻訳校正:石橋啓一郎
2008-11-04 15:11:01
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 チェックリストには多くの利点がある。それは効率と効果を促進する素晴らしいツールだ。チェックリストが役に立つ状況には、例えば次のようなものがある。

  1. ITチームの対応が必要な、あまり頻繁ではないが、繰り返し起こる可能性のある手順や出来事を抱えている場合。
  2. 緊急対応手順を決定しておきたい複雑なシステムを持っている場合。
  3. より恒久的な解決方法を開発または実現するまでの間、実施していく必要のある一時的な例外的手順を踏んでいる場合。

 私がケンタッキー州ルーイビルにある競馬会社で働いていた時、その会社は4つから6つの競馬場を持っていた。競馬のレースは、それぞれ毎年数週間だけ行われる。時によっては、2回開かれることもある。その度に、競馬場は一般に公開されることになる。

 開催の際には、食べ物売り場、売店、電光掲示板、競馬オフィスコンピュータ、一時雇用従業員用のコンピュータ、その他あらゆる新しいものの設定が必要となる。チェックリストのゴールは、すべての共通の要素を文書化しておき、各要素にどの程度の準備時間が必要かを理解し、資源配分、予算、期限をすべて定めた標準的なプロジェクト計画を作成することだった。

 われわれは2つの問題を解決しようとしていた。顧客の不満と、レースが開催される度に生じる大量のヘルプデスクチケットだ。レース開催中のIT部門に対する要求はどんどん増えていく。通常のヘルプデスクチケットが山のようにある上に、資源には大きな制約がある。この制約によって、われわれのサービス水準合意のほとんどは守られない事態になっていた。

 その結果が、不満のある顧客と燃え尽きたITスタッフだ。そこで、われわれのPMOはチェックリストの作成にとりかかった。われわれはすべての共通要素を調べて、コンピュータの準備時間や時計の設定などの標準的項目について調べた。その後、各競馬場に固有の要素を調べ、個別の手順をできるだけ標準化された(そして一般により安価な)手順に変更することを試みた。また、われわれは標準化できない競馬場固有の要件を明文化した。

 突然生じてくる新しい手順については、なぜそれが生じたのかをすべて調べた。レースごとに新たに生じた手順の10件に9件は、マーケティング部門からの要求で生じていることが分かった。われわれはレース前にマーケティング部門と事前打ち合わせを設定することにした。最初の打ち合わせは開催の60日前に行い、そこで新たなプログラムを文書化した。また、20日前と15日前にも打ち合わせを行った。いつでも最後の瞬間に変更が必要になることはあるが、事前計画を行うことによって、資源の制約を受けることが少なくなった。その結果、ヘルプデスクチケットは激減し、顧客の満足度は向上した。

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