手段の目的化を回避する--アジャイル開発中毒にならないために

文:Amr Elssamadisy 翻訳校正: 石橋啓一郎
2008-09-02 08:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 わたしはアジャイル開発に惚れ込んでしまっていることを告白しておかなくてはならない。わたしの中毒の始まりは1999年。当時、ThoughtWorksに勤めていて、要件、設計、コードのコンポーネントがかみ合わず、3年越しのプロジェクトがほとんど失敗かけてしていた。このとき、エクストリームプログラミング(XP)がわれわれのチームを救ってくれ、アジャイル開発のとりこになってしまった。このプロジェクトは90%の時間が過ぎた時点で、90%終わったという状況にあった。

 XPを導入するにあたって、私は多くのルールを破った。XPは小規模のチームのために設計されたものだった(われわれのチームは80人だった)。XPでは参加者は集まって作業すべきだとしていた(人数が多すぎたため、われわれにできたのは同じ階で作業をするというところまでだった)。XPでは、まずテストを行うことになっていた(われわれは独立した若い開発者の集まりだったため、多くの開発者はこれを拒否した)。このため、われわれはルールを変更し、生き残るためにできることをやった。われわれは、3年間で書いたよりも多くのアプリケーションを6カ月で書き上げた。

 これでわたしは中毒になった。それ以降私は、無数のアジャイル開発の(およびアジャイル開発のものではない)手法を使って、他の人をソフトウェア開発の混乱から助け出すことを仕事としてきた。2008年は、わたしがアジャイル開発に転向してから9年目になる。しかし、わたしはアジャイル開発を信仰しているわけではない。すべてのルールがすべての状況に適用できるわけではないのだ。

 「アジャイル開発を行う」ことがソフトウェア開発チームのゴールになってしまってはならない。ゴールは、組織の目的を達成するためのソフトウェアを開発することであるべきだ。これが、アジャイル開発を導入しようという試みの多くが失敗している理由だ。アジャイル開発をすれば何でもうまくいくと信じてしまっている。しかし本当は、アジャイル開発手法であろうがなんであろうが、自分の組織の目的をよりうまく達成できる開発ルールを見つけることが、いいことなのだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]