
mixiサービス企画部長に聞く、「プラットフォームを開放する理由」
ミクシィが自社サービス「mixi」を外部パートナーと共同で構築していく仕組み「mixi Platform」を発表した。第1弾は認証サービス「mixi OpenID」だ。
mixi OpenIDを活用することで、「写真共有サイトにアップロードした写真をmixi内の友人(マイミクシィ)だけに公開する」「ブログのコメントをマイミクシィ限定で許可する」「ウェブカレンダーの閲覧をmixiに設置した同期入社社員コミュニティのメンバーに限定する」といったことが実現できるようになる。
すでにシックス・アパートやスプラシア、フリップクリップなどの企業がmixi OpenIDのサポートを表明している。シックス・アパートは早くもブログソフトウェア「Movable Type」のプラグインを公開し、マイミクシィだけがブログにコメントを残せるアクセス制限機能を実現した。
国内最大のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)であるmixiが、このようなオープンなプラットフォームを採用し、外部サービスとの連携を強める施策に打って出た狙いについて、ミクシィ サービス企画部長 兼 モバイル事業部長の原田明典氏に聞いた。
すべてのユーザーに同じサービスではダメ
--今回のOpenID対応がmixi Platformの第1弾ということですが、Platform構想の最終的なゴールはどこにあるのですか。
mixi Platformそのものは第3弾までで1つのパッケージとなる予定です。2段階目がmixiのデータを外部のサービスで使えるようにすることで、3段階目がアプリケーションプラットフォームの開放となります。

mixi OpenIDは基本的にmixi上で提供するプラットフォームスキームの中の1つという位置づけですね。割と小さな仕組みだとか、ちょっと便利になるなというところから、まずは公開していきます。mixi Platform全体が完成するのを待って公開しますと遅すぎるので、まずは今回のように発表して、パートナーさんやユーザーさんとコミュニケーションしていきたいです。
いまは中途半端に全体のユーザーさんに応えようとしていて、ネットに親しんでいる高度なユーザーさんにも、今日登録したばかりのユーザーさんにも同じようなサービスを提供していますが、これからはそうではありません。
SNSを覚え立てだという人には、もっとシンプルな、プレーンなmixiを提供していきます。それはソーシャルグラフをまず作り上げて、リアルな人間関係が中心の日記というゆっくりした非同期のコミュニケーションがあるというところをまず覚えていただくことに徹していこうと。
その上で、mixiに慣れてきて、もっといろいろな使い方をしたいというユーザーさんには、どんどん外部のパートナーさんを巻き込んで対応し、収益金もシェアしながら、新しい市場を作って行ければと思っています。例えば今でもフォトアルバムといった高度なコミュニケーションも一応提供していますが、決してクオリティに満足しておりません。
だから、すべてをプラットフォーム化するというよりは、もともとのmixiのところはもっと原点回帰をしていく。一方で外部に開放して一緒に作っていく部分はどんどん開放していくということです。

--ミクシィとしてはエントリーユーザー向けの機能に注力して、コアなユーザー向けのサービスは外部開発者に任せていこうというスタンスですか。
大きく役割分担をするとそうなると思います。専門性の高いものは外のパートナーさんと協業しながら、mixiのソーシャルグラフを自由に活用していただければと。エントリーユーザー向け機能や、mixiの基本的な機能に関しては引き続きミクシィで開発してどんどん進化させる。そういう役割分担でいきたいです。
--最後のアプリケーションプラットフォームの開放はいつ頃までに実現される予定ですか。
一応、2008年度内を目標に頑張っているところです。
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