Flash、HTML、AJAX:ウェブアプリ戦争に勝利するのは

文:Stephen Shankland 翻訳校正:石橋啓一郎
2008-08-19 08:00:00
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 GoogleはHTML陣営に新たな武器を補給しようと尽力しており、その一環としてGearsと呼ばれる最先端のオープンソースプロジェクトを進めようとしている。

 Gearsの一番重要な機能は、例えばGoogleのウェブベースのワープロなどのウェブアプリケーションに、オフラインでアクセスできるというものだが、MySpaceの検索機能や、WordPressの簡易ブログ投稿機能などを改善するのにも使われている。Googleが将来Gearsに取り込もうとしている機能には、ウェブアプリケーションをより双方向のものにする機能、ウェブアプリケーションがユーザーの位置を利用できるようにする地理位置情報処理機能、ウェブカメラやマイクのサポートなどがある。

 Gearsは、FlashやSilverlightと同じように手動でインストールする必要があるが、まだあまり普及していない。しかし、なんらかの大手のサービスが導入すれば、ユーザーのインストールは増えるだろうし、その結果ウェブサイト管理者もGearsをサポートしやすくなる。

 GoogleのGmailが、Gearsの導入の連鎖の引き金を引くサービスとして使えるかも知れない。

 「われわれは、GearsがGmailのように広く使われる製品になると予想している」と、Googleのプロダクト管理担当バイスプレジデントであるSundar Pichai氏は発言しており、近くGearsを使って強化されたGmailが登場する可能性もある

 一方、YahooはBrowserPlusと呼ばれる独自のブラウザ拡張技術を持っている。この技術を利用しているのは、現在のところ、写真共有サイトのFlickrに画像をアップロードするための手の込んだウェブベースのツールなど、いくつかのデモアプリケーションに限られている。

 Henrikson氏はBrowserPlusに興味を持っており、Zimbraはこれを使った実験を行っていると話す。この技術はプログラマーが「ファイルシステムにアクセスし、コンピュータに対するシステムコールを実行し、ドラッグアンドドロップを可能にし、ウェブカメラにアクセスできるようにする」ものであり、ウェブアプリケーションと、ローカルのコンピュータの機能の間にある「ギャップを埋める」ものだという。

 しかし、大きな疑問が1つある。GearsとBrowserPlusは、本当に同じHTMLとJavaScriptの陣営にいるのだろうか、ということだ。BrowserPlusは、少なくとも今のところは専用の技術であり、Gearsも標準ではない。どちらも、FlashやSilverlightのプラグインと同様、ダウンロードしてインストールする必要がある。

 GoogleはGearsをHTML陣営だと考えている。「Gearsは時代の先頭にあり、将来徐々に新しい標準になるかも知れない新しいアイデアを試しているのだ」と、GearsのエンジニアであるAaron Boodman氏は述べている。そして、新しい標準がGearsの機能を取り込むようになれば、Googleは「Gearsを再実装する」とPichai氏は述べている。

 FlashとそのライバルであるSilverlightは、音声や動画ストリーミングのサポートなど、いくつかの切実に必要とされる機能を備えており、一部のウェブアプリケーションでは不可欠のものになっている。

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