Flash、HTML、AJAX:ウェブアプリ戦争に勝利するのは

文:Stephen Shankland 翻訳校正:石橋啓一郎
2008-08-19 08:00:00
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 かつて、ウェブページは静的なテキストとグラフィックの集合体だった。しかし、ウェブが成熟してくるに従い、ウェブを豊かで双方向的なアプリケーションにするための技術についての激烈な競争が起こった。

 一方の陣営は、HTML(Hypertext Markup Language)と呼ばれる元からあるウェブページを記述するための技術だ。HTMLの機能の不足は、最初は基本的なプログラミング言語であるJavaScriptで補われ、その後AJAXと呼ばれるJavaScriptが巨大化した技術で補われることになった。

 もう一方の陣営はAdobe SystemsのFlashで、この技術はグラフィックのアニメーションを実現するための手段としてスタートした。その後、Flashは長年をかけてはるかに強力なプログラミング基盤に成長し、最近はMicrosoftのSilverlightという競争相手も登場している。

 これらすべての技術は、インターネット業界の新興企業やGoogleなどの大手企業による、PC用のソフトウェアをインターネット上のサービスとして提供しようという競争によって、急速に進歩しつつある。これらのいわゆるリッチインターネットアプリケーションは、少なくとも現在のところ、ほとんどの場合PC用アプリケーションの性能や機能には敵わない。しかし、オンラインアプリケーションは共有機能や信頼性、複数のデバイスからアクセスできるなどの利点を持っている。

 消費者は、普通はオンラインアプリケーションの背後にあるプログラミングの技術について心配する必要はない。しかし、会社のオンライン経費報告用ツールの担当者や、インターネット上で誰もが使えるオンライン音楽ミキシングアプリケーションを計画している新興企業のことを想像してみて欲しい。そのような立場では、どの技術のプログラマーを雇うべきか、あるいはどの技術のトレーニングをするべきかについて判断する必要がある。

 この競争にすぐに決着が付くと予想する人はあまりいないだろう。

 「おそらく向こう数年間は、流動性が高い状態が続くだろう」と、Adobe Systemsのリッチインターネットアプリケーションを担当する技術エバンジェリストであるKevin Hyot氏は述べている。

 コンピュータ業界の人々は競争について議論することが好きだ。競争は、企業がぬるま湯に浸かっていることを許さないことが多い。しかし、一部の基礎的な技術(Windows、JPEG、USBなどが思い当たる)が支配的になることは、多くのエンジニアにとって、複数の選択が存在することで起こる混乱について心配する必要がないという点で、非常に便利であることも確かだ。

 HTML陣営は、業界標準と情報を表示する仕事にルーツを持つ。これにはいい点も悪い点もある。

 業界標準は広く普及するが、通常は進歩が遅い。JavaScriptとHTMLはどちらも標準だが、ブラウザによって実装のされ方には違いがあり(同じブラウザでもバージョンによって異なる)、プログラマーはすべての可能性に対応することを強いられる。

 ただし、1990年代のブラウザ戦争の時代とは状況が異なり、最近では違いよりも同じことの方が多い。支配的なブラウザであるMicrosoftの次期バージョンであるInternet Explorer 8さえ、デフォルトで標準に準拠している。

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