「CodeGearは今後も開発者に100%フォーカスする」--合併を前に幹部が語る

冨田秀継(編集部)
2008-06-12 21:04:02
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 ボーランドの開発ツール部門であるCodeGearは6月12日、都内で「第9回 CodeGearデベロッパーキャンプ」を開催した。

 Borlandは5月、米国のEmbarcadero TechnologiesとCodeGearの買収について合意、両社ともに最終合意文書に署名したことを明らかにしたばかり。6月30日の交渉期限を目前に開催された今回のイベントでは、「CodeGear コーポレートアップデート&プロダクトアップデート」と題されたオープニングセッションで幕を開けた。

製品アップデートの前に「コーポレートアップデート」

 オープニングセッションでは、今回の買収に関わる大きなアップデートがCodeGear事業本部長 八重樫行男氏から伝えられた。

 その大きなアップデートとはCodeGearを買収するEmbarcadero Technologiesの日本法人設立だ。八重樫氏は「エンバカデロ・テクノロジーズは日本法人を設立し、CodeGearはその日本法人の中で開発者にフォーカスした活動をすることで合意した」と述べ、「(CodeGearは)引き続き開発者のための製品の開発・サポートを続ける」と語った。Embarcadero Technologies日本法人の設立は7月以降の予定だという。

エンバカデロのDBツールも「CodeGear」ブランドに

 続いて登壇したCodeGearのDeveloper Relations, Staff EngineerであるAnders J. Ohlsson氏も「コーポレートアップデート」から講演を開始。まず、Embarcadero Technologiesという日本では聞き慣れない企業について説明した。

 Embarcadero Technologiesは1993年の創立。サンフランシスコを本拠にして、データベースの設計・開発・管理をサポートするプロユースのDBツールを提供しているベンダーだ。同社は2007年6月27日に投資会社のThoma Cressey Bravoに買収され、非上場企業となった。「1995年から黒字経営で、1万2000の顧客を持つ」(Ohlsson氏)という。

 製品ラインナップは、DBの設計を担う「ER/Studio」「EA/Studio」、DB開発の「Rapid SQL」「PowerSQL」、DB管理の「DBArtisan」「Performance Center」「DSAuditor」。加えて設計・開発の「Schema Examiner」、3つのライフサイクル全てに渡る「Change Manager」がある。

 一方のCodeGearは「IDEのイノベーター」(同)を自負している。2006年にボーランドから分離・独立後はソフトウェア開発に焦点を当て、Delphi、C++Builder、JBuilderといった開発ツールに加え、昨今はDelphi for PHPや3rdRailといったWeb開発向けの製品もリリースしている。

 特に3rdRailは先頃、日本語版のリリースにあわせてRubyとRailsの企業活用に向けたアライアンスをオープンソース・ジャパン、ネットワーク応用通信研究所と締結している

 Ohlsson氏はDBツールとソフトウェア開発ツールが補完し合うことで、これまでターゲットにしていた市場がより拡大するとの考えだ。

「CodeGear」ブランドが世界的に著名なため、Embarcadero TechnologiesのDBツール群は「DatabaseGear」ブランドに統合されるという。 「CodeGear」ブランドが世界的に著名なため、Embarcadero TechnologiesのDBツール群は「DatabaseGear」ブランドに統合されるという。

 Ohlsson氏、ひいてはCodeGearの合併に対する認識は「素晴らしいこと」。その根拠は、

  • 類似した社風
  • 開発者にフォーカスするという同じビジネスモデル
  • 相互に補完できる製品ラインナップ

 などが主に挙げられている。

 CodeGearは合併後、非上場企業のEmbarcadero Technologiesとして運営される。CEOにはEmbarcadero TechnologiesのWayne Williams氏が就任する予定。

 Ohlsson氏は「合併によって統合ポートフォリオを持つ世界最大の独立系ツールベンダーが誕生する」ことを強調。「1社では開発できなかった製品を、2社で一緒に提供していきたい」と語った。

合併のシナジーは市場性の拡大だけではない。Ohlsson氏は「(事業の)重複は極々わずか」とも語っている。 合併のシナジーは市場性の拡大だけではない。Ohlsson氏は「(事業の)重複は極々わずか」とも語っている。
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