全世界で100万台超の複合機が接続! キヤノンはグローバルIoT基盤の構築でオラクルのミドルウェアをどう活用したのか?

Oracle Java & Developers編集部
2015-06-01 13:00:00
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Oracle Service Busを利用して「安全なシステム移行」を実現

 一方、グローバル・サーバの参照系の仕組みについては、データベース・インフラを従来の「UNIXサーバ+Oracle Database」の組み合わせから「Oracle Exadata+ Oracle Database」に切り換えただけで、プログラム・レベルの変更はほとんど行っていない。しかし、それでも"Oracle Exadata効果"により、バッチ処理の性能は従来の約2倍に向上し、既存のプログラムも問題なく動いていると落合氏は話す。

 また、キヤノンはグローバル・サーバの365日24時間稼働を実現するために、「Oracle Active Data Guard」によるDR(Disaster Recovery:災害時復旧)の仕組みも導入している。具体的には、Oracle Active Data Guardによってプライマリ・サイトとDRサイトのOracle Exadata間でデータ同期を行っているほか、プライマリ・サイトにも2セットのOracle Exadataを設置。これらに対しても、Oracle Active Data Guardでリアルタイムにデータを同期している。「これにより、グローバル・サーバの可用性は極めて高くなりましたが、DRサイトに置いたOracle ExalogicやOracle Exadataを平常時に遊ばせておくのは経済的ではありません。そこで、平常時はDRサイトのサーバ・リソースを開発や検証に利用しています」と落合氏は付け加える。

 加えて、キヤノンは旧グローバル・サーバから次世代グローバル・サーバへの安全な移行/切り換えを実現するために、新旧システムを一定期間、並行して稼働させ、新システムが正しく動作するかを検証した後に切り替えるという策を講じた。この施策で同社が活用したのが、オラクルのサービス連携基盤「Oracle Service Bus」である。その活用法とは次のようなものだ。

 まず、複合機と新旧グローバル・サーバとの通信をOracle Service Busを介して行う構成を取り、一方で新旧グローバル・サーバの参照系データベースの内容を一致させておく。そして、複合機から送られてきたデータをOracle Service Bus上で本体と複製に分けて新旧グローバル・サーバに流し込んで処理させる。そのうえで両サーバの参照系データベースの内容が一致しているかどうかを確認し、新グローバル・サーバが正しく動作しているかの検証を重ねたのである。

 もちろん、この検証中には新グローバル・サーバから複合機への通信はシャットアウトしなければならない。そこで、複合機に対する新サーバからの通信はOracle Service Busで破棄/遮断し、旧サーバの通信だけを通すようにしたのである。

IoT基盤を活用し、さらなる新サービスの開拓へ

 キヤノンは今後、今回導入した次世代グローバル・サービスのインフラを活用しながら、「複合機のマネージド・サービス」を積極的に展開していくという。これは顧客オフィスにおける複合機の利用状況を詳細に把握し、TCO(総所有コスト)の削減や最適配置、最適利用へとつなげていくサービスだ。

 さらに、キヤノンは複合機IoTソリューションを新商品や新サービスの創出にもつなげていく。複合機から収集した膨大な量のデータ(ビッグデータ)を分析し、製品の改善や機器故障の予兆診断、需要予測などに生かそうというのだ。

 このように、IoT活用の世界的な先駆例であるキヤノンの複合機IoTソリューションは、これからもさらなる進化/発展を遂げていく。オラクルの先進IoTソリューションが、それを今後も支え続けていくのである。

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