高性能、高集約は当たり前! 楽天の技術理事が教える「Oracle Exalogicだからこそ可能なDevOpsの実践方法」

Oracle Java & Developers編集部
2015-05-21 13:00:00
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Oracle Traffic Directorが可能にする「2面構成」での無停止リリース

 そして、楽天のDevOpsを支える最も重要な機能として仲宗根氏が挙げるのが、レイヤ7のソフトウェア・バランサーであるOTDだ。OTDでは、トラフィックの送り先を複数のサーバ・プールとして管理でき、さまざまな条件に応じたルーティング設定が行える。

 仲宗根氏は、ZFSSAとフローティングIP、そしてOTDの組み合わせによる「2面構成」が、楽天市場で行っている無停止によるサービス・リリースを実現するうえでの鍵になっていると語る。

 楽天がOracle Exalogicで行っている2面構成とは、同じ構成のWebLogicドメインを2つ用意し、それぞれを「A面」、「B面」として、一方を本番環境、もう一方をステージング環境として使うという運用方法だ。例えば、A面が本番環境として稼働している間、B面では次期バージョンのステージングを行う。そして、バージョンアップの際にはA面とB面を切り替えるだけで、無停止による新バージョンのリリースが行える。切り替え後に問題のないことが確認できたら、以降はB面が本番環境となり、A面が次期バージョン用のステージング環境となる。


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 「こうした2面構成は近年、"Blue Green Deployment"とも呼ばれて注目を集めています。Oracle Exalogicの機能を調べた際、OTDでルーティングをコントロールできるのなら、Oracle Exalogic上でBlue Green Deploymentのようなことができるはずだと考えました。この2面構成によるメリットは、本番環境そのものの上で事前の動作確認が可能なことと、不具合があっても即座にロールバックできることです。無停止リリースの効率化に加えて、品質の向上にも寄与するわけです」(仲宗根氏)

 無停止リリースの実施に際して、HTTPセッションについては「Coherence Web」を使うことで、セッション情報をキャッシュ内に保存しておくことができる。ただし、この場合は「セッションで管理するデータの互換性やデフォルト値を意識した開発が前提になる」(仲宗根氏)という。

 楽天では、こうした運用プロセスをさらに効率化するために、Oracle WebLogic Serverのテンプレート構成ルールを基にした環境構築ツール、2面構成の切り替えツールなどを独自に開発/使用している。

 「運用環境をできる限り効率化し、それによって得た余力を、さらなる改善に充てるようにしています」(仲宗根氏)


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Oracle Exalogic上でのDevOpsへの取り組みを通じて、開発チームに起こった意識の変化

 こうしたOracle ExalogicによるDevOpsへの取り組みを通じて、楽天の開発チームでは開発に対する意識の変化も生じている。

 「一般的には『これを作ったから後は頼む』といった調子で運用チームにアプリケーションを預けるケースが多いと思いますが、私たちが目指したいのは『運用と開発が互いに協力し合う体制』です。運用の標準化に向けた取り組みを進め、運用する側が実装の問題点やボトルネック個所を分析してフィードバックする機会を増やしたことで、現在は『運用に合わせた開発をしよう』という意識が生まれてきています」(仲宗根氏)

 そして最後に、仲宗根氏は「Oracle Exalogicというハイエンドなシステムを導入することで集約度の向上やパフォーマンス改善といった効果が出るのは当たり前です」と改めて強調したうえで、次のように呼びかけて講演を締めくくった。

 「運用をインフラと関連づけて考え、Engineered SystemsであるOracle Exalogicの性能と機能を前提とした新たな運用体制を作ることで、さらなるコスト削減を図ることができます。そして、それによって生まれた時間を使って開発側と運用側が協力しやすい環境を作っていくことが、よりよい開発につながるのです」(仲宗根氏)

 以上、ここでは楽天がOracle Exalogicの上で実践するDevOpsの取り組みを紹介した。同社が進める試みは、インターネット・サービス事業者をはじめ、「アプリケーション・リリース・サイクルの短期化」と、それに対応するための「効率的な開発/運用」という課題に取り組む多くの企業にとって参考になるに違いない。

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