JavaOne 2014で見えたJavaの現在、そして未来──Javaエバンジェリストの寺田佳央が総括

Oracle Java & Developers編集部
2014-11-21 16:00:00
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2014年9月25日から10月2日(米国時間)にわたり、Java開発者の年次カンファレンス「JavaOne 2014」が米国サンフランシスコで開催された。その基調講演で発表された内容を基に、多彩な領域で発展が進むJavaの現在と未来について、Javaエバンジェリストの寺田佳央氏が総括する。

世界100カ国から約9000名が参加し、Javaのさらなる発展の方向性を確認

日本オラクル シニアJavaエバンジェリストの寺田佳央氏
日本オラクル シニアJavaエバンジェリストの寺田佳央氏

 2014年9月25日から10月2日(米国時間)にわたり、恒例のJava開発者カンファレンス「JavaOne 2014」が米国サンフランシスコで開催されました。19回目となる今年のJavaOneには100カ国から9010名が参加。アジア/パシフィック地域からの参加者は約450名を数え、日本からも多くの方が参加されました。テクニカル・セッションを中心に557のセッションが実施され、講演者の数は615名に上ります。特筆すべきは、その半数以上の382名がオラクル以外からの講演者だったということでしょう。各国Javaコミュニティのメンバーやパートナー企業も積極的に参加し、実践的な技術情報やノウハウ、事例が紹介されたのです。この記事では、基調講演で発表された内容を中心に、JavaOne 2014で明らかにされたJavaの最新動向を紹介していきます。


今年も基調講演の進行役は米国オラクル プロダクト・マネジメント担当バイス・プレジデントのピーター・ウッツシュナイダー氏が務めた

 JavaOne 2014は、昨年と同様に「Create the Future Java」というテーマの下に開催されました。その基調講演では、米国オラクル プロダクト・マネジメント担当バイス・プレジデントのピーター・ウッツシュナイダー氏が進行役を務め、「コミュニティ」、「テクノロジー」、「オラクルの貢献(Oracle Stewardship)」の各テーマに関して、この1年間で次のような進展のあったことが報告されました。

【コミュニティ】

●OpenJDK:Java SE 8の参照実装(Reference Implementation)がリリースされたほか、Java SE 9参照実装プロジェクトが立ち上がる

●JCP:Java関連仕様のオープンな策定プロセスである「JCP(Java Community Process)」が、「JCP.next」としてさらなる進化を遂げていくことが表明される

●Javaユーザー・グループ:この1年間で世界各地に86のJavaユーザー・グループ(JUG)が新たに設立され、JUGの総数は314組織となった

【テクノロジー】

●Java SE:2014年3月にJava SE 8を正式リリース。またJava SE 9のプロジェクトが始動した

●Java EE:引き続き、さまざまな企業/コミュニティがJava EE対応アプリケーション・サーバを提供。またJava EE 8の仕様案(JSR 366)が承認され、仕様策定の作業が本格化

●Java Embedded(組み込みJava)Java ME 8が正式リリースされ、各種デバイスへのポーティングが進んだ

【Oracle Stewardship】

●Java啓蒙活動:オラクルのエバンジェリスト・チームを中心に世界中でJavaの啓蒙活動が進められた。無料のオンライン・コンテンツが多数作られ、学生への支援活動も活発に行われた

●OTN:オラクルが運営する技術情報ポータル「OTN(Oracle Technology Network)」では、100万人以上がJava関連のニュース配信を受け取り、Javaの最新情報や活用ノウハウを定期的に発信する無料のオンライン・マガジン「Java Magazine」の購読者は2万5千人以上に達した

●java.net:Open JDKやGlassFishのプロジェクトを推進する「java.net」には87万人以上が参加。今後も参加者の拡大が見込まれており、2015年にWebサイトのシステム基盤をより堅牢かつ使いやすいものに刷新する

 なお、今年はJCPが設立15年周年を迎え、それを記念するイベントも会期内に多数開催されました。

 JavaOne 2014の基調講演の模様は、すべてオンラインでご覧いただくことができます。英語での提供となりますが、ぜひ併せてご覧ください。

Java SE/EE/Embeddedを総動員したデモで知る、Javaのポテンシャル

 以降、上述した話題も含め、JavaOne 2014の基調講演で取り上げられた主なトピックを紹介していきますが、その前に、基調講演で披露されたデモンストレーションの動画を1つご覧いただきましょう。

 昨年のJavaOneでは、Java SEとJava EE 、Java Embeddedを使ったチェス・ゲームのデモが登場しましたが、今年はさらに実用性を意識したデモが披露されました。それはクルマのダッシュボードのデモで、これもフロントからバックエンドまで、すべてがJavaで実装されています。その様子を納めた動画の日本語字幕付きバージョンを用意しましたので、ぜひご覧ください。

 動画からおわかりいただけるように、デモではクルマのダッシュボードにさまざまなセンサーやデバイスが接続されています。そして、アクセル・ペダルを踏み込んだりすると、その情報がIoTゲートウェイを介してクラウド上のサーバ・アプリケーションにWebSocketを通じて送られ、サーバ側での処理結果がWebSocketを介してWebブラウザ上に表示されます。また、必要に応じて携帯電話に通知を送ったりすることもできます。こうした処理を、標準のJava SE/EE/EmbeddedとOracle WebLogic ServerやGlassFishなどによって実装しているのです。

 このデモにより、組み込み機器からサーバ・サイドまでを広範にカバーするJavaの凄さを改めて実感していただけたのではないでしょうか。皆さんもぜひ、新しいJavaを使ってこれまでにないIoT(Internet of Things)のサービスやビジネスを作ってください。通信や医療、自動車、各種デバイス制御をはじめ、これまでに培ったノウハウも生かしてJavaがすぐにポテンシャルを発揮する領域は数多くあります。

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