「どこでも同じ環境を。クラウド時代もOracle WebLogic Serverが企業のアプリケーション資産を保護する」──米国オラクルの担当マネジャーが語る

Oracle Java & Developers編集部
2014-03-17 14:30:00
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米国オラクルは近く、Oracle WebLogic Serverによる新たなクラウド・サービス「Oracle Java as a Service」の提供を開始する。その狙いを、米国オラクルの担当マネジャーに聞いた。

Oracle WebLogic Serverを通じて、すべてのクラウド環境へアプリケーション資産を速やかに展開可能に

 本サイト掲載記事「プライベートも、パブリックも。ハイブリッド・クラウドに向けたWebLogic Serverの進化──Oracle WebLogic Server 12c Forum 2014レポート」でも紹介したように、オラクルは今後、同社のパブリック・クラウド・サービス「Oracle Cloud」において、Oracle WebLogic Serverの新たなPaaSサービス「Oracle Java as a Service」の提供を計画している。オンプレミスのみならず、パブリック・クラウドとして自らOracle WebLogic Serverを提供する狙いについて、米国オラクル プリンシパルプロダクトマネジャーのロジャー・フレイシャー氏に聞いた。

──オラクルが自ら、Oracle WebLogic ServerをPaaSとして提供する理由を教えてください。

米国オラクル プリンシパルプロダクトマネジャーのロジャー・フレイシャー氏
米国オラクル プリンシパルプロダクトマネジャーのロジャー・フレイシャー氏

 今日の企業にとって、クラウドはコンピューティング環境の選択肢の1つとして不可欠なものとなりました。すでにAmazon Web Servicesなどのパブリック・クラウド上でOracle WebLogic Serverを利用している企業もありますし、現在はオンプレミスで利用している企業の中にも、今後Oracle WebLogic Serverをパブリック・クラウド上でも使おうというところが出てくるでしょう。

 ただし、オンプレミスで運用しているOracle WebLogic Serverや、その上のアプリケーション資産をパブリック・クラウド上に移行するのは、一般に考えられているほど簡単なことではありません。ユーザー企業が独力でやろうとすれば、かなりの手間と時間がかかるはずです。

 こうした状況の中でオラクルがやるべきことは、オンプレミスでもパブリック・クラウドでも、Oracle WebLogic Serverを通じてシンプルなかたちでアプリケーション実行環境を提供することだと考えました。それにより、企業は自社のニーズに応じて必要なコンピューティング・モデルを自由に選び、速やかにアプリケーションを展開できるようになります。つまり、Oracle WebLogic Serverを使う企業に対して選択肢を用意し、それを実践するうえでの技術的な障壁をなくすことが、私たちの最大のミッションなのです。このことは、企業が長年にわたってOracle WebLogic Server上に蓄積してきたアプリケーション資産を保護することにもつながります。

すべての環境で同じバージョンを提供。新たに登場するOracle Java as a Serviceでは稼働構成を柔軟に選択できる

──「シンプルなかたちでアプリケーション実行環境を提供する」とのことですが、それを具体的にどう実現するのでしょうか?

 まず土台となるのは、業界標準のオープンな開発技術であるJava EEを推進すること。そして、そのJava EEに準拠した実行環境としてOracle WebLogic Serverを提供することです。

 そのうえで、私たちはオンプレミスに対してもパブリック・クラウドに対しても、そしてサードパーティのパブリック・クラウドに対しても、常に単一の製品ライン、共通のバージョンを提供していきます。これにより、例えばオンプレミスのOracle WebLogic Server 12c上で動作しているアプリケーションを、パブリック・クラウド上で動作するOracle WebLogic Server 12cの上にスムーズに移行できるようになります。

──例えば、Oracle WebLogic ServerとOracle Real Application Clusters(RAC)を組み合わせて利用している場合でも、それをOracle Cloud上に移行できるのでしょうか?

 もちろんです。Oracle WebLogic ServerでRACをお使いなら、それと同じことをOracle Cloud上でも実現できます。また、Oracle WebLogic Serverの特徴である高い性能や可用性も、Oracle Cloud上でオンプレミスと同様に実現できます。

──それでは、オラクルが提供するOracle WebLogic Serverのクラウド・サービス・メニューについて教えてください。今後、新たなサービスとしてOracle Java as a Serviceが提供されるとのことですが。

 日本における提供計画は未定ですが、米国で展開しているプランをベースにお話ししましょう。まず現在、Oracle Cloudで正式に提供しているのは「Oracle Java Cloud Service」です。これは、Oracle WebLogic Serverの特定バージョンをサービスとして提供するもので、現状のバージョンは11gをサポート、また今年12月に12cをサポートする予定です。Oracle Java Cloud Serviceでは3つの構成サイズを選択できますが、ユーザー側で使える管理機能はある程度制限されます。Oracle Java Cloud Serviceは、Oracle WebLogic Serverによって迅速にSaaSなどを展開したいといった用途に便利なサービスです。

 これに続いて近くリリースを予定しているのがOracle Java as a Service(JaaS)です。JaaSは、企業の要件に基づき、より柔軟性に富んだアプリケーション実行環境を提供するものです。

 JaaSでは、利用するOracle WebLogic Serverのバージョンを選択可能です。そして、運用管理の要件に応じてBasic、Managed、Maximum Availabilityという3つのオプションを用意します。コンフィギュレーションは柔軟に行うことができ、単一のWebLogicドメインで動かすことも、複数のWebLogicドメインあるいはクラスタ構成で動かすことも可能です。また、あるシステムではCPUを24コア、メモリを24GBにしたり、あるいはCPUを1コア、メモリを12GBにしたりといった具合に柔軟に選択することができます。

 JaaSは、オンプレミスと同様の柔軟性を備えます。企業は自社のアプリケーションをクラウド上に移行するのが最適だと判断したら、Oracle Cloud上にスムーズに移行できるようになります。Oracle Cloud上でOracle WebLogic Serverを動かすために必要な管理作業やパッチ適用、コンフィギュレーション、サポートなどは、オラクルから提供可能です。また、ユーザー自身がOracle WebLogic Serverにアクセスし、設定することもできます。JaaSは本番環境はもちろん、本番稼働前にアプリケーションの動作を検証するステージング環境としてもご活用いただけるでしょう。

──Oracle Java Cloud ServiceやJaaSといったPaaSのほかに、IaaSも提供されますね。

 はい、IaaSとして「Oracle Compute Cloud Service」の提供を予定しています。Oracle Compute Cloud Serviceでは、OSのレイヤまでをオラクルが管理し、ユーザーはそれを自由に利用できます。Oracle Compute Cloud Serviceでは、年内にOpenSatackに対応したNimbula Directorが利用可能になる予定です。オラクルがオンプレミス/プライベート・クラウド構築用に提供しているシステム基盤「Oracle Exalogic」でも年内にNimbula Directorが利用可能となるので、企業はインフラのレベルでもオンプレミス/パブリック・クラウド間で相互運用性を保てるようになるでしょう。

 このように、パブリック・クラウドにおいても、Oracle WebLogic Serverを核にしてオンプレミスと同様に利用できるアプリケーション実行環境を提供すること。それにより、どのような環境でも将来にわたって企業のアプリケーション資産を保護していくことが、オラクルが自らパブリック・クラウドを提供する最大の狙いなのです。

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