本当にTCOが低いのはどちらか!? WebLogic Server vs. JBoss Enterprise Application Platform

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2013-07-26 11:20:00
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セキュリティの観点では将来にわたるサポートが鍵。WebLogic ServerならJavaの有償サポートが標準で付属

 Java EE対応アプリケーション・サーバとしてオラクルはWebLogic Serverを提供しているが、同様のアプリケーション・サーバとしてレッドハットが提供しているのがJBoss EAPだ。JBoss EAPはオープンソースであることから、ライセンス・コストを抑える目的で企業システムの実行基盤として採用されるケースがある。だが今日、その選択は本当に正しいと自信を持って言えるだろうか?

 アプリケーション・サーバに限らず、企業がソフトウェアを導入する際に必ず考慮すべき点の1つはセキュリティだ。そのソフトウェアが将来にわたってセキュリティ脆弱性に対応できるか否かは、製品選定の重要なポイントである。昨今のウィルスをはじめとするマルウェアの多くは、ソフトウェアの脆弱性を攻撃するものが多い。このため、セキュリティ対策では、新たに見つかった脆弱性に対し、パッチを適用するなどの対応を継続的に進めていくことが肝要となる。

 ここで注意していただきたいのは、通常はソフトウェアの保守期間が終了したら、脆弱性を修復するためのパッチが新たに提供されることはないということである。つまり、ソフトウェアを安全に利用するためには、保守期間を十分に意識する必要があるわけだ。

 この保守期間は、当然のことながらJavaにも設定されている。例えば、これまで広く使われてきたJava SE 6の無償の保守期間は間もなく2013年2月で終了し、それ以降に発見された脆弱性に対するパッチが一般に提供されることはない。

 現在、多くの企業が利用しているJBoss EAP 5は、このJava SE 6に準拠しているため、2013年2月以降も使い続けた場合はセキュリティ上、非常に危険な状態で運用することになる。

 それでは、2012年8月にリリースされた最新のJBoss EAP 6ではどうだろうか? こちらはJava SE 7に準拠しているが、Java SE 7の無償保守期間の終了予定は2014年7月だ。もし、これからJBoss EAP 6で業務システムを開発し、2013年夏にシステムが完成したとしよう。すると、カットオーバーからJava SE 7の無償保守期間終了まで、わずか1年しかないということになる。つまり、その後は危険を承知でJava SE 7を使い続けるか、改めて予算を組んで最新のJava SEにバージョンアップをするかという選択を迫られることになるのだ。

 これに対して、WebLogic Serverにはオラクルが別途有償で提供しているJava SEの長期保守が含まれている。これにより、Java SE 6は2016年12月まで、Java SE 7については2019年7月まで保守期間が延長され、セキュリティ脆弱性や不具合に対するパッチの提供を受けられる。WebLogic Serverならば脆弱性が放置されることなく、長期間にわたり同じバージョンのJava SEを使い続けられるのだ。

 JBoss EAPでも、オラクルが別途提供する有償のJava SEライセンスを別途購入し、Java SEの長期保守を受けるという手があるが、その場合はWebLogic Serverを超えるコストを負担することになる。JBoss EAPを利用する場合には、このような注意点があることをご理解いただきたい。

作業に支出するか、機能に投資するか。WebLogic Serverの運用管理機能が実現する低コスト運用

 運用管理業務のための機能の充実度も、JBoss EAPとWebLogic Serverを大きく分け隔てる違いの1つだ。例えば、「チューニング」。WebLogic Serverには自動チューニング機能が備わっており、高いスキルやノウハウがなくても、少ない手間で高いパフォーマンスを得られるようになっている。

 一方、JBoss EAPにはそうした機能は備わっていない。そのため、エンジニアのスキル向上やノウハウ蓄積への投資、属人的な作業に伴うリスクやコストなど、検討すべき運用課題、必要となる運用工数やコストは、WebLogic Serverを利用する場合と比べて増えることが予想される。

 同様に、過負荷状態や突発的な性能劣化に備える機能、あるいは障害対応や稼働監視の仕組みなど、WebLogic ServerはJBoss EAPにはない豊富な運用管理機能を標準で搭載している。高価な運用管理ソフトウェアにも備わっていないような独自機能も多く、それらの機能を使うことで日々の運用管理の手間やコストを確実に減らすことができる。この点もWebLogic ServerとJBoss EAPの大きな違いだと言えよう。

一度作ったシステムは何年使う? 3~6年以上使うのならWebLogic Serverが確実に安い。付属サポートまで加味したら何年でもWebLogic Serverがトク

 オープンソースの大きなメリットとしてコストの低さを挙げる企業は多い。だが、果たして本当にそうだろうか?

 JBoss EAPには2つのエディションがある。24時間365日のサポートを提供する「Premium」と、平日(月曜~金曜)9時~5時のサポートを提供する「Standard」だ。いずれもライセンス費用はゼロだが、サポート費用(CPUのコア数に連動。最小単位は16コア)がかかる。その単価と、6年間利用した場合の累計費用を以下に示す。

・ JBoss EAP Standard ・ JBoss EAP Premium
» ライセンス費用:¥0 » ライセンス費用:¥0
» サポート費用:¥85万/1年間 » サポート費用:¥125万/1年間
» 6年間の累計:¥85万×6年=¥510万 » 6年間の累計:¥125万×6=¥750万

 一方、WebLogic Serverのコストはライセンス費用とサポート費用の合計となる。ライセンス/サポート費用ともにCPU数に連動する(CPUコア数は問わない)。8コアのCPUを2つ(CPUコア数=16コア)搭載したサーバ構成を対象に、同様に単価および6年間の累計費用を以下に示す。

・ WebLogic Server Standard Edition
» ライセンス費用:¥216万(¥108万×2CPU)
» 保守費用:¥48万/1年間(¥24万×2CPU) ※ライセンス費用の22%
» 6年間の累計:¥216+¥48万×6=¥504万

 そして、JBoss EAP Standard、同Premium、WebLogic Server Standard Editionの累計費用を比較したものが次のグラフだ。

 ご覧のとおり、JBoss EAP Premiumならば3年目で、同Standardでも6年目で累計費用は逆転する。

 ここで強調したいのは、WebLogic Server Standard Editionの価格体系のメリットである。前述のとおり、JBoss EAPの費用はCPUコア数に連動するが、WebLogic Server Standard EditionはCPUコア数を問わない。よって、1CPU当たりの物理コア数が増えれば増えるほど、WebLogic Server Standard Editionの価格メリットは増大する。

 ところで、WebLogic ServerにはJavaの長期保守が同梱されているが、上の比較ではこれについては考慮していない。もし、JBoss EAPに、オラクルが提供する有償Java SEライセンスを追加で購入したとすると、そのコストはWebLogic Serverを大幅に上回る。

 さらに、WebLogic Serverには運用管理を効率化する豊富な機能が標準で備わっている。これらは企業がJBoss EAPを使う際にも不可欠な機能だろう。つまり、長期的なセキュリティ対応を考慮するならWebLogic Serverのほうが圧倒的に安く、それを除いたとしてもWebLogic Serverの豊富な運用管理機能はコスト・パフォーマンスの点から魅力的なはずだ。

 なお、2012年9月より、Oracle Technolorgy NetworkからダウンロードできるWebLogic Serverは、開発用途に関してはすべて無償で利用できるようになった。この制度を利用すれば、最小限のコストでの導入が可能だ。

 以上に比較してきたように、多くの方が抱く「オープンソースだから、JBoss EAPのほうがTCOが低いのでは?」という認識は、多くの場合、思い込みだと言える。これまでWebLogic Serverを敬遠してきた企業には、ぜひこの機会に、一度開発用途版でWebLogic Serverの実力を試してみていただきたい。どちらがよりリーズナブルか、その答えは自ずと出るはずだ。