技術が大きく転換する時、開発者はひるんではいけない--アドビのチェンバース氏

柴田克己 (編集部)
2012-07-25 09:00:00
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Brimelow プレミアム機能に対する課金は、家庭用ゲーム機クラスのハイエンドゲームを開発し、PC向けのFlash Playerへ向けて配信する際に発生するもので、大半のFlash開発者やデザイナーには影響がないものです。たしかにうまく説明が伝わっていない部分も多かったと思います。

 現在のプレミアム機能は、ハードウェアアクセラレーションによる2D、3D表現が可能な「Stage3D」と、C/C++とActionScriptを横断的にFlash開発に利用できる実験的なプロジェクトであった「Alchemy」のAPIを一緒に使って開発ができるものになります。さらに、ライセンス料が発生するのは、このプレミアム機能を使って作ったコンテンツが、「デスクトップのブラウザで実行されるFlashコンテンツである場合のみ」です。AIRコンテンツには適用されません。

 また、アドビがFlashで今後の追加を予定していた機能について、それをプレミアム化するというものでもありません。既に発表されていたロードマップの中で示された機能についても変更はなく、それらは通常の機能として実装されていきます。

 Alchemyに関しては、これまで、試験的なものと断っていたとはいえ、実際に公開していたため、中にはこれとStage3Dを組み合わせたコンテンツの開発を進めていたデベロッパーがあるかもしれません。そこで、8月以前に公開されたコンテンツに関しては、ライセンス課金が免除されるという措置を決めています。

開発者のアプローチの違いが技術の価値を決める

--先ほど「開発者は、さまざまなテクノロジがどういうニーズにふさわしいかを判断できる程度の知識を身につけるべきだ」との話がありました。では、現状のFlash Platformには、どういった長所や短所があると考えていますか

Chambers その質問には、他の技術との相対で答える必要があると思いますので、ひとまずActionScriptとJavaScriptとの比較で考えてみましょう。

 私が考えるActionScriptの利点は、JavaScriptとの比較で、より構造がしっかりしたストロングスタイルの言語であるということです。これにより、多くの開発者にとっては生産性を高められるというメリットがあります。また、ターゲットとするプラットフォームが1つで、複数のデバイスに対する展開が容易な点、生産性の高いツールとの密な統合といった点も長所になるでしょう。

 さて、一方のJavaScriptですが、その構造は非常に自由で、そこがJavaScriptの良さだという人がいます。これは先ほど私がActionScriptの利点として述べた「構造がしっかりしている」という評価と表裏一体です。その言語を使う開発者のアプローチの違いによって、どの特長がメリットになるかは、変わってしまうのです。

 私は本当は、個別の技術を比較して、その違いを述べるのはあまり好きではありません。私がActionScriptの利点を述べると、それをJavaScirptへの悪口だと受け取る人もいるのですが、それは違います。扱う技術や言語が違えば、その際にとるべきアプローチも違ってきます。開発者の方々には、それぞれの技術の違いを理解して、その強みを生かすような使い方を心がけてほしいと思います。

Brimelow どの技術や言語を使って開発するにせよ、その特性に応じてアプローチを変える必要があります。開発者にとっては、使う技術や言語が自分のキャリアに直結してしまうわけですが、その一点に投資しすぎてしまうと、そういったフレキシブルなアプローチが難しくなるという問題もありますね。

HTMLツールへのアドビの取り組み

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]