LGPL対応で勢いづくQt 4.5--3年後に10倍規模のコミュニティ形成を目指す

海上忍
2009-06-25 19:05:01
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 2008年初頭のTrolltech買収劇から、はや1年。その後、順調にNokiaはTrolltech開発セクションの統合を進め、ここ日本ではノキア・ジャパンの一部門としてQt Software部門が活動を続けている。

 「Qt 4.5」のリリースから間もない先日、ノキア・ジャパン Qt Software部門のビジネスデベロップメントマネージャーの佐相宏尚氏と、同フィールドサービスエンジニアの朝木卓見氏に話を聞く機会をいただいたため、新機能を中心にQt 4.5の全貌に迫ってみたい。

描画能力向上やWebKitの統合など長足の進歩を遂げた「Qt 4.5」 描画能力向上やWebKitの統合など長足の進歩を遂げた「Qt 4.5」

Qt 4.5の概要について教えてください

佐相:Qt 4.5は、3月3日にリリースされました。今回から従来の有償ライセンスとGPLにくわえ、LGPLを追加しました。開発したコードを必ずしも公開する必要がなくなるため、デベロッパーの層が広がることを期待しています。

 機能面では、描画性能の向上が挙げられます。パフォーマンスは従来比20~30%ほど改善され、ランタイム性能が向上しました。マルチプラットフォーム対応の統合開発環境「Qt Creator」も、今回のバージョンから標準装備されています。

 Safariと同じレンダリングエンジン「WebKit」のフルインテグレーションを実施したことも、大きなトピックです。前バージョンではWindows CEは対象外でしたが、v4.5からはWindows CEを含めすべてのOSでWebKitベースのエンジンを利用できます。新JavaScriptエンジン「SquirrelFish」の採用とNetScapeプラグインのサポートも挙げられます。

パフォーマンス面について詳しく教えてください。

 佐相:描画エンジンとテキストレンダリングエンジンのパフォーマンスが大幅に向上しました。デベロッパは開発環境をQt 4.5へとアップデートするだけでよく、コードに変更を加える必要はありません。

 描画性能は、モバイル向け描画エンジンとしてOpeGL ES 2.0に対応し、3D描画性能についても向上しています。

ESEC 2009のQt Softwareブースに展示されていたNokia N810。「Qt 4.5 for Maemo」上で動くアニメーションのデモが実行されていた(画像をクリックすると拡大します) ESEC 2009のQt Softwareブースに展示されていたNokia N810。「Qt 4.5 for Maemo」上で動くアニメーションのデモが実行されていた(画像をクリックすると拡大します)

WebKitとの統合が進められたそうですが

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