RIA時代だから知っておきたい「データ可視化」:ILOG Elixirとはなにか?

白石俊平(あゆた)
2009-02-02 16:06:02
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 フランスに本社を置くILOGは、主要事業の「ビジネスルール管理システム(BRMS)」と「最適化ツール」が著名。しかし、現在はもうひとつの事業が大きな柱となっている。その事業とはデータの「可視化」だ。

 アドビ システムズが開催したウェブ開発者向けカンファレンス「Adobe MAX Japan 2009」にあわせ、ILOGから製品責任者のErwan Paccard氏と、技術担当者のDamien Garbarino氏が来日した。

 ILOGとAdobeをつなぐ「可視化」、そしてこの事業を支える製品「ILOG Elixir」について話を聞いた。

ILOG Elixirの売りは「リッチ」

まずはILOGという企業についての概要と、Adobeテクノロジーとの関わりを教えてください。

 当社は1990年代に設立された企業で、コンポーネント技術を軸としたいくつかの製品群を備えています。世界中に顧客を持ち、日本を含む各国にオフィスがあります。しかし、当社に関する最近のニュースで最も知られているものとしては、IBMが今年1月にILOGの買収を完了したことかもしれませんね(笑)

 特に可視化に関しては、これまでJavaや.NET、C++といったプラットフォームに対して、非常にリッチなUIコンポーネント群を提供してきました。そして、AdobeのFlexテクノロジーに基づいた製品もあります。それが「ILOG Elixir」です。

ILOG Elixirとはどのような製品なのですか?

 一言でいうと、「Flex 3およびAIR向けのリッチUIコンポーネント群」です。2年以上の開発期間を経て、2008年の2月に1.0をリリースしました。純正のFlexコンポーネントなので、「<mx:Button>」などと通常のコンポーネントと同じ感覚で利用できます。

 Flex Builderとも統合されているため、デザインビューでドラッグ&ドロップによるコンポーネント配置を行うことも可能です。

 ILOG Elixirの売りは、なんといってもリッチであることです。これは口で説明するよりも、実際に見ていただくのが一番でしょう。こちらにいらっしゃってください。(と、隣の席を勧められる)

 1.0においては、コンポーネントは7つあります。1つ目にご紹介するのは3Dチャートです。

さまざまな形式を用意している3Dチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します) さまざまな形式を用意している3Dチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します)

 これは自社開発の3Dエンジン上でグラフを描画しており、グラフの回転やズームもできます。使い方は標準ライブラリに含まれるチャートコンポーネントと変わりませんし、それらに負けず劣らず種類も豊富ですが、より豊かな表現力を備えています。

3Dエンジンを自作したんですか?

 そうです。グラフの表示に特化して開発した3Dエンジンなので、コンパクトで動作が軽いのが特徴です。Flash Playerはバージョン10で3Dサポートが追加されましたが、ILOGが開発したエンジンもかなり速いので、Flash Player 10に合わせて書き直すつもりは今のところありません。

 次はゲージです。ここにお見せしたもののほかにも、半円型のゲージやダイアル式に値が切り替わるコンポーネントもあります。さらに、高度なカスタマイズを行えるようなフレームワークを提供しています。

ゲージコンポーネント(出所:アイログ) ゲージコンポーネント(出所:アイログ)

 そしてマップコンポーネントです。ベクタグラフィックスでマップを描画するコンポーネントで、Google Mapsと競合するようなものではありません。ベクタ形式なので自在にズームを行うことが可能で、区画ごとの色分けやFlexコンポーネントのオーバーレイにも対応しています。

マップコンポーネント。この画像では、マップの上にチャートを重ねている(出所:アイログ))(画像をクリックすると拡大します) マップコンポーネント。この画像では、マップの上にチャートを重ねている(出所:アイログ))(画像をクリックすると拡大します)

 組織図コンポーネントは、ズームやドリルダウンにより、組織全体の構成から、構成員の詳細情報に至るまで、あらゆるレベルの情報を容易に把握することができます。

組織図コンポーネント(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します) 組織図コンポーネント(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します)

 ガントチャートもあります。従業員や会議室などのリソースについて、空き時間などを把握するのに使えます。また、ILOG Elixir 2.0からは、プロジェクト管理にも使用できるタスクベースのガントチャートも付属します。

プロジェクト管理で有用なガントチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します) プロジェクト管理で有用なガントチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します)

 次はレーダーチャートです。タイプの異なる複数の指標を用いて、製品比較を行う場合などに用いられますよね。

レーダーチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します) レーダーチャート(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します)

 最後はツリーマップです。あまりなじみのない形式のチャートかも知れませんね。ひとつひとつの四角の面積がデータの合計値を表しており、階層構造を成しています。大量のデータがどのように分布しているかを一見で把握できます。

ツリーマップ(画像をクリックすると拡大します) ツリーマップ(出所:アイログ)(画像をクリックすると拡大します)
  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]