
ユーザーにとってはUIがすべて:UIデザイン原則をソシオメディアが語る
理想と現実の二律背反を乗り越える
上野氏はデザインを「ユーザーが知覚するシステム像である」と定義する。その上で上野氏は、完成したシステムを実際に操作する個々人、「操作者」をユーザーと定義している。
しかし、実際のシステム開発の現場では、要求仕様に沿ったシステムさえ完成すれば、操作者のニーズが満たされていなくてもプロジェクトとしては完成してしまう。これは、発注側のビジネスオーナーにとってみると、「操作者のニーズが満たされていなければプロジェクトは失敗。次の付加的なシステムが必要になる」(上野氏)という悲劇を招いてしまう。
そこで上野氏が提言するのが「デザイン主導のシステム開発」だ。これは、ユーザーが知覚するシステム像の定義と実現をゴールとしている。
では次に、このゴールへたどりつくための具体的な指針を示していきたい。
1. まずデザインコンセプト
上野氏は、何よりもまず、すべての意志決定の基準となるデザインコンセプトを明確にすべきだと提言する。これはユーザーが知覚するシステム像の基礎となり、なぜそのシステムが必要なのか、どのように役立つのかを明らかにするものだ。「コンセプトに反するアイディアは、たとえそれが便利そうであっても採用しない」(上野氏)という厳密な態度が要求される。
上野氏は良質なデザインコンセプトの好例として、37signalsのプロジェクト管理サービス「Basecamp」を紹介している。このサービスの開発陣はMicrosoft Projectを参考にしたそうだが、彼らのサービスイメージとは合わなかったため、新たなコンセプトを確立する必要があった。
そのデザインコンセプトが「Project Management is Communication」だ。この大方針のもと、チャットやブログといったコミュニケーション機能を全面に押し出したASPサービスとして開発が進められたという。
結果はウェブサイトを訪れてみるとわかるとおり、「デザインコンセプトが製品の第一の特徴を示すものとなっている」(上野氏)。
2. すぐにユーザーインタフェース
- コメント(4件)
UIよりもお金だと思ってんのさ。
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