x64レディなMinGW環境を構築する

海上忍
2009-09-07 14:10:01
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 アプリケーション開発に利用できるフリーな環境として、Windowsには「Cygwin」と「MinGW」がある。どちらもコンパイラにGCCを採用、特にPOSIXベースの開発に適しているが、両者はライセンスが異なる。

 Cygwinで生成したアプリケーションは、GPLが適用されるランタイムライブラリ(cygwin1.dll)の同梱が事実上欠かせないが、MinGWではWindowsのライブラリ(msvcrt.dll)を利用するため、他にGPLedなライブラリを使用していないかぎり再配布の制約がない。

 MinGWには、開発環境の可搬性というメリットもある。最近ではFedoraにクロスコンパイル環境用のパッケージが用意されているほか、Eclipseと組み合わせて使用する方法もある(C/C++の開発環境を整備:MinGWとEclipse CDT)。動作の検証にWineを利用すれば、理屈のうえではWindows抜きでWindows用アプリケーションを開発できることになる。

 そのMinGWだが、migw-w64プロジェクトにより、ようやく64bitネイティブな環境が公開されはじめた。インストーラ形式での配布は開始されていないが、ZIPおよびTAR+GZIPで書庫化されたパッケージを利用すれば、手動でインストールできる。具体的な手順は以下のとおり。環境変数の設定については、次回説明する。

  1. ダウンロードサイトから最新のパッケージを入手する。
  2. パッケージを適当な領域(C:\MinGWなど)へ展開する。9月6日時点の最新版「mingw-w64-bini686-mingw20090906.zip」の場合、必要なディスク空き容量は約740MB。
  3. シェルなど必要な一式が同梱された「MSYS」をインストールする。最新版はバージョン1.0.11。
  4. インストールの終盤でコマンドプロンプトが開き、質問が開始される。MinGWのインストール先に関する質問では、2で展開した領域のパスを指定する(パスの区切り記号には「¥」ではなく「/」を使用)。その他はすべて「Y」で回答する。
x64レディなバイナリを生成するためには、mingw-w64が配布するパッケージを手動インストールする必要がある(画像をクリックすると拡大します) x64レディなバイナリを生成するためには、mingw-w64が配布するパッケージを手動インストールする必要がある(画像をクリックすると拡大します)
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