
X11に近づいた?Windows 7のRDP 7.0
海上忍
2009-04-21 01:08:01
「X端末」を覚えているだろうか?今でいうシンクライアントの一種で、HDDもなければ搭載するメモリも必要最小限、というあれだ。
デバイスの価格低下やクライアントOS(早い話がWindows)の性能向上など、さまざまな外部要因があり廃れたが、概念そのものはいまも健在だ。ローカルの記憶装置が必要最小限でセキュリティに強い、ということが最大の理由だろうか。
そのX端末的な概念が、Windows 7の登場とともに再び注目を集めている――Remote Desktop Protocol(RDP)の最新バージョン「RDP 7.0」が導入されるからだ。
RDP 7.0最大の特徴は、描画処理をクライアント側で行うということ。従来のRDPでは一部を除きサーバ側で描画を行い、そのイメージをクライアントに送信するという手法を採用していた。変更が生じた差分のみ描画するなど、基本的にはラスターイメージの扱いを工夫することで高速化してきたRDPだが、一連の描画命令をクライアントに伝えるというX11ライクな(というかXプロトコル的な)機構を採用した。その結果、必要な帯域が減少し、パフォーマンスが向上するという理屈だ。速度は実際の処理を行うクライアント機の性能次第だが、DirectXを用いたアプリケーションも動作する。
懸念があるとすれば、RDP 7.0をサポートするクライアントやサーバが少ないことか。現在のところ、Windows 7とWindows Server 2008 R2のみで、Windows VistaやXPのサポートは明言されていない。描画機構がまったく異なるMac OS Xはともかく、VistaとXPのサポート如何で普及のスピードは大きく変わるはず。MSには前向きな対応を期待したい。
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