「OS X Lion」の新機能を根掘り葉掘り(2)

海上忍
2011-06-15 17:08:00
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 ついに詳細が明かされた「OS X Lion」。その新機能の数々を、アップルジャパンの関連ページに掲載された文章の“重箱の隅”をつつきながら解説するのが、本企画の趣旨だ。

「VoiceOver」強化の意味するところ

 OS XとiOSに搭載されている「VoiceOver」。人間の言葉を合成する機能と短絡的に考えられがちだが、正確には音声合成エンジン「Speech Manager」を利用し、文字を音声に変換する機能だ。

 そのVoiceOverだが、Snow Leopardの現在は日本語(のテキスト)を話すことはできない。しかし、以前から内部的には日本語を含む多言語対応を果たしていた。

 実際のところ、これまでOS Xで日本語の音声合成ができなかったことは、Speech Managerに日本語音声生成機能が省略されていたからに過ぎない。その証拠に、クリエートシステム開発は「ドキュメントトーカ for Mac OS X」というSpeech Managerベースの日本語音声合成エンジンを発売している。

 Lionでは、VoiceOverが日本語を含む23カ国語に対応するという。その意味するところは、Speech Managerに日本語音声生成機能が追加されたからにほかならない。OSは異なるが、2009年春発売の第3世代iPod shuffleが日本語を含む14カ国語で話せたため、以前から開発に着手していたことは確実だが、このタイミングとは……裏で何かが始まろうとしている気がしてならない。

堅牢なセキュリティの「AirDrop」

 近くのMac同士、アドホックでファイルを送受信する「AirDrop」。その手があったか、と思わずひざを打ちたくなるほどの発想だが、見知らぬ人から送りつけられたファイルでウイルス感染、という可能性無きにしもあらず。セキュリティ面に一抹の不安を感じていた向きも多いはずだ。

 しかし、それは杞憂に終わりそう。AirDropでは、ファイル受信時に承認が求められる上、内容はTransport Layer Security(TLS)により暗号化される。相手の素性をApple IDをもとに確認することも可能だ。ファイルを共有する相手との間にはファイアウォールが設けられ、第三者の侵入は防止される。一般的なファイル共有機能のように、自分の存在が常に外部へさらされることはなく、Finderのウィンドウを閉じるかAirDropウィンドウの外側をクリックすれば気配を消せる。

 身近な相手とのファイルのやり取りは、AirDropが基本になるように思うのだが、どうだろうか。

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