
MODを聴きつつCore Audioの実力を知る
ファイルフォーマットには“流行り廃り”がある。10年前は当たり前のように使うことができたファイルも、いまとなってはダブルクリックで開けないということはザラ。「Lotus 1-2-3」や「クラリスワークス」、「LANPLAN」など、周囲を見渡せばいくつも見つかるはずだ。
サウンドフォーマットもまた然り。MP3登場以前は、ストレージ単価が高価だったこともあり、嵩張るPCM音源をHDDに残すなどもってのほか。音楽好きはCDをそのまま聴くか、MIDIなどのサウンドデータで自分を納得させていたものだ。
こちらでも語っているが、筆者はAmigaデモシーンの影響から、いわゆる「MOD」を好んで聴いていた時期がある。MODとは、MIDI(音符)データと音色データをパックにしたようなサウンドフォーマットで、デモには不可欠の存在。発表作は高水準なものが多く、特にNecrosというMODアーティストの曲を好んで聴いていたものだ。
その後音楽圧縮技術の進歩もあって、CDからリッピングした曲を聴くことが多くなり、次第にMODを聴く機会は減った。最近ふと聴きたくなり、適当なMODプレイヤーはないかと探しまわったところ、ようやく発見したのが「Vox」。このVox、MOD愛好家はもちろん、Core AudioのDSPプラグインアーキテクチャー「Audio Units」を学びたい向きにお勧めのアプリケーションなのだ。
Voxを起動後、MODに限らずFLACやALACなど適当なサウンドフォーマット(かなりの種類をサポートしている)を再生した状態で、Command-3を押して「Effects」画面を表示してみよう。そして「Add」ボタンをクリックすれば、接頭語が「AU」のフィルタ18種が選択できるはず。各フィルタのオン/オフはもちろん、スライダーを操作し条件を細かく設定できるので、その効果を自由なスタイルで検証できるというわけだ。
ファイルフォーマットに話を戻すと、このVoxにはAACやALACでエクスポートする機能も装備されている。MOD系フォーマットはこれから発展する余地が少なく、MODシーンがすっかり廃れてしまったこともあり、不自由なく再生できるいまのうちに他のフォーマットへ書きだしておくほうが無難かもしれない。


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