
今あえて思い起こす伝統のコマンド ~リマインダ編~
人間の脳というのは不思議なもので、アクセスされない情報は次第に劣化する。去る者は日々に疎しという言葉もあるが、久しぶりに会った友人の名前を思い出せないことは、そのような脳の仕様によるところが大きい。だから、大切な情報はときどき意識して思い起こしたほうがいい。
GUIベースのリマインダツールに慣れてしまった筆者にとって、「leave」は存在を忘れがちなコマンドのひとつだ。要はCUIベースのリマインダツールなわけだが、複数の仮想デスクトップを自在に操れる「スクリーン」(GNU screenにあらず)を愛用する現在、せっかくのメッセージを見落とすことが増えたため、すっかりご無沙汰となってしまった。
leaveの使い方はかんたん。引数には「○時□分」のように時刻を絶対指定するか、「○時間」「□分後」などと現在時刻から相対指定すれば、予定時刻到来の1分前には「Just one more minute!」、時刻ジャストには「Time to leave!」と端末画面にメッセージを出力してくれる。本来はログアウトの時刻を知らせるためのコマンドだが、外出時刻を思い出させるなど別の用途に使っていたユーザーも多いことだろう。自分の場合、インスタントラーメンをつくるときお世話になった。

同じリマインダだが、「calendar」は使わなくなって久しい。~/.calendarディレクトリに同名のテキストファイル(~/.calendar/calendar)を用意し、そこに日付などの情報を記述しなければならず、面倒だからだ。iPhoneなど他の機器との連係を考えても、今あえてこのコマンドを使う必要性は低いと思う。
むしろ注目したいのは、インクルードするカレンダファイルの情報だ。Mac OS Xの場合、/usr/share/calendar以下にいくつかあるのだが、本連載的には「calendar.computer」がイチオシだ。
そこには、トリビア的な情報が満載。ENIACプロジェクトが開始されたのは1943年の4月9日だとか、DECがPDP-8を発表したのは1965年の5月21日だとか、さすがと言わざるをえない。確かにiCalやOutlookは便利だが、たまには歴史に想いを馳せてもいいだろう。

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