CSS3縦書きもサポート--開発進む「WebKit2」

海上忍
2011-02-16 18:07:24
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 Safariのレンダリングエンジン「WebKit」は、いまやSafari以外のオープンソースプロダクトにも多数採用されている。Apple製品ではiOS、他社製品ではGoogle ChromeやAdobe AIRなど、例を挙げればキリがない。そのWebKitが次期OS X「Lion」に少なからぬ影響を与えるのは、むしろ必然だ。

 現在、Appleが主導するWebKitプロジェクトでは、次世代のレンダリングエンジン「WebKit2」の開発を進めている。その概要は以前こちらこちらにまとめたとおりで、現在も鋭意実装が進められている。

 WebKit2はいまだ完成の域に達していないが、Lionに搭載される可能性は高いと見ている。 理由は2つだ。Lionがリリースされる予定の夏まで半年ほどの猶予があること、筆者が時折チェックしているWebKit2のソースに進展が見られること。特に後者は着実に進展しているため、Lionに先立ちリリースされるかも、という気すらしている。

 WebKit2のダウンロードからコンパイルまでの手順は、以下に示すとおり。通して作業すると、優に2時間はかかるため、時間に余裕のあるときに臨んでほしい。

$ svn checkout http://svn.webkit.org/repository/webkit/trunk WebKit2

Checked out revision 78547.

$ cd WebKit2
$ ./Tools/Scripts/build-webkit

 最新版WebKit2(リビジョン78547)では、着実な進化が見られる。現行WebKitで進められているCSS3の縦書きサポート(関連記事)も反映され、HTML5 Rubyも(一部に乱れはあるが)表示されることを確認した。“縦中横”は文字エンコードを正しく解釈できないらしく表示できなかったが、少なくとも「-webkit-writing-mode」はサポートされている。ちなみに、otoolコマンドでMini Browserにリンクするフレームワークを確認したところ、「WebKit.framework」は存在せず「WebKit2.framework」のみとなっていた。

 今後の課題だが、WebKitとの互換性が失われることによる影響を最小限にくい止めること、これに尽きると考えている。ようやく数が増えてきた(Safari用)機能拡張もそうだが、多数あるサードパーティー製プラグインが動作しなければ、デスクトップ用ブラウザとしては不十分だ。特にAdobe FlashとGoogle WebMは、その提供開始時期がどうなるかも見物だ。電子書籍リーダーのエンジンとしての存在感が高まっていることもあり、今後も開発動向に注視していきたい。

WebKit2でもCSS3の縦書きがサポートされている(画面はWebKit2ベースの「Mini Browser」) WebKit2でもCSS3の縦書きがサポートされている(画面はWebKit2ベースの「Mini Browser」) ※クリックすると拡大します
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