アップルはCUIにツンツンデレデレ:暗号化ZIP書庫の作成でわかること

海上忍
2010-07-26 18:11:05
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 Appleという会社には律儀なところがある。基調講演など華々しい場所では、その時点でもっともアピールしたい新製品やGUIなどビジュアル的に訴求しやすい機能ばかり紹介するが、あまり需要はないだろうと思われる機能もしっかりとメンテナンスしていることが多いのだ。

 かつて存在したapplepingコマンドは、その一例だろう。Mac OS Xがリリースされてしばらくの間は、引数を与えずコマンドを実行すると、用例として「examples: appleping 'John Sculley:Macintosh SE@Pepsi'」と表示されていた(PEPSI副社長だったJohn Sculley氏が請われてAppleのCEOに就任した過去をご存知だろうか)のだが、いつからかユーザー名の部分が「John Doe:Macintosh SE@EndZone」に修正されていた。利用者は少ないであろうコマンドのイースターエッグ的な部分まで潰しにかかるということは、しっかりとしたメンテナンス体制が敷かれていることの裏返しといえるだろう。

 ほかにも、Launch Servicesと連携しFinderのダブルクリック相当の機能を実現する「open」、NTFSボリュームをマウントする「/sbin/mount_nfs」など、OSがバージョンアップされると機能が向上しているコマンドは少なくない。GNUやBSDをもとに開発されたOSのコマンドについても、比較的新しいバージョンへと更新されているケースがほとんどだ。

 ZIPアーカイブ関連のコマンドも、特別なアナウンスもないままアップデートされている。Tigerのときまで暗号化機能は未実装であり、zipcloakコマンドでパスワードを設定しようとしても「This version of ZipCloak does not support encryption」などとつれないメッセージが表示されていたが、Leopardから同機能が利用できるようになった。zipコマンドで暗号化処理を施すための「-e」オプションも、Leopard以降からのサポートだ。Windowsなど他のOSではとうの昔に実装されていた機能なだけに、なぜ今ごろ? という気もしないではない。公式の場ではCUIに対し“ツンツン”傾向のAppleだが、実は“デレデレ”で、アップデートのタイミングを見計らっているだけだったりして……。

 そんなツンデレ説の真偽のほどはともかく、Snow Leopard収録のzipコマンドを利用すれば、ファイルをパスワード付きで圧縮できる。書式はシンプル、「-e」オプションを指定し、最初の引数に生成するZIPファイル名を、2番目の引数に圧縮対象のファイル名を指定すればOK。あとはプロンプトの求めに応じ、設定したいパスワードを入力すればいい。

$ zip -e sample.zip *.png
Enter password: 
Verify password: 

 zipcloakコマンドを利用すれば、圧縮済のZIPファイルにパスワードを設定できる。ただし、OS X標準のZIPアーカイバ(Finderのメニューから「***を圧縮」で実行する方法)で作成したZIPファイルは対象とならないので念のため。

$ zipcloak archive.zip
Enter password: 
Verify password: 
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