CarbonからCocoaへ--Snow LeopardでEmacs 23を使う(1)

海上忍
2010-03-08 08:00:00
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 仕事道具は何かと尋ねられれば、筆者は即座に「Emacsです」と答える。NeXTSTEP 3.x時代のEmacs.appに始まり、一時期メインの環境にしていたWindows NT 3.5〜4.0ではMeadow、Linux(X11)ではMuleとXEmacs、そしてMac OS XではCarbon API対応のパッチ(後に本家GNU Emacsへマージ)をあてた通称「Carbon Emacs」を使い始め、現在に至る。これがなければ作業効率がガタ落ちする、大切な相棒だ。

 思えば遠くへ来たもので、そのCarbon Emacsとの付き合いも8年目に突入。当初は日本語IMがインライン入力できないなど問題を抱えていたが、MacEmacs JPの有志ユーザーによるパッチ提供などの貢献もあり、快適に利用できるようになった。おかげでここ数年は特に不満もなく利用していたものの、状況は変わりつつある。

 というのも、AppleがCarbonからCocoaへの移行を開始したからだ。GNU Emacsでもこの“お上の意向”を受け、2009年7月リリースのv23.1でCocoa APIへの移行を完了している。

 Cocoa化によるメリットとしては、仮にCarbonのサポートが打ち切られたとしてもAqua環境でEmacsを利用できること、特別な設定なしに日本語入力できることが挙げられる。Emacs 22ベースのCarbon Emacsにはない、最新バージョンならではの便利機能を使えるという利点もある。等幅フォントの扱いなど注意すべき点もいくつかあるが、Snow Leopardがリリースされ一段落したこの時期、ついに住み慣れた環境を引っ越しすることに腹を決めた。

 その入手方法だが、GNU Emacs 23.1のソースコードをビルド………だけでは不十分。日本語IMを起動すると不安定になる、Emacs側からIMEを操作できないなどの不都合な点があるため、有志が作成したパッチをあてたほうがいいのだ。まずは以下のとおりコマンドを実行して開発版ソースコードをダウンロードし、あわせてMacEmacs JPからパッチ(inline_patch-23.1.92-b1.tar.gz)を入手しておこう。

$ curl -O ftp://alpha.gnu.org/gnu/emacs/pretest/emacs-23.1.92.tar.gz
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