Mac OS Forgeの「ZFS移植プロジェクト」が終了--AppleがZFSサポートを打ち切った理由

海上忍
2009-10-26 20:41:01
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Appleが立ち上げたオープンソースポータル「Mac OS Forge」上で保守管理されていた「ZFS移植プロジェクト」が、現地時間10月23日付で終了した。メーリングリストは閉鎖され、近日中にソースリポジトリも削除されるとのこと。

 NDAの縛りで書けないが、Apple Developer Connectionを通じて公開されていたBeta版(Leopard用)も、配布終了となっているはず。Snow LeopardからZFSクライアント機能が削除されたことが判明して以降、ある程度予想されていたことだが、ZFSがHFS Plusに代わるファイルシステムへと最適化される可能性は失われたことになる。

 あくまで推測だが、AppleがZFS移植プロジェクトを放棄した理由は3つ考えられる。1つは、経営資源の選択と集中。ZFSの性能や拡張性はさておき、現在のHFS Plusをブラッシュアップしたほうが効率的、と経営側が判断したのかもしれない。例えていうならば、自動車メーカーのモータースポーツ部門からの撤退だ。

 しかし、撤退であれば復帰もありうるわけで、今回の事態には該当しない。一時的にZFSから手を引くのであれば、オープンソースプロジェクトなだけに、手薄な状態にしておけばいいはず。だがAppleは、ZFS移植プロジェクトの成果を一切消し去ってしまった。

 となると、浮かび上がってくるのが「ZFSを超える新しいファイルシステム」の存在だ。HFS Plusを拡張するのか、新設計するのかは不明だが、エンタープライズ向けのServer版を抱えるMac OS Xのこと、将来的にはZFSを超えるスケーラブルなファイルシステムを提供する計画があるものと信じたい。

 最後にもう1つ。ひょっとしてもしかして、経営資源をiPhoneなどコンシューマ向けに集中し、エンタープライズ分野から手を引くための序章という可能性もある……昨今のAppleの動きからすると、これがもっとも合理的に思えるのだが。

Appleが中心となり進めていたZFS移植プロジェクトが終了。その理由は? Appleが中心となり進めていたZFS移植プロジェクトが終了。画像をクリックすると拡大します
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]