
それでもFlashがiPhoneに載る理由
筆者は他紙の連載などを通じて、iPhoneでFlashがサポートされることについて悲観的な意見を述べてきた。それは現在も変わらず、少なくとも現行機種では難しいと考えている。
その理由の1つは、メモリ不足。FlashがWebブラウザとともに利用されるものという前提に立つと、メモリ領域が足りない。Mobile Safariがシングルタスクで実行される現状ですら、メモリ不足が原因と思われる異常終了が少なくないのに、そこでさらにFlashを実行する余裕があるのかということだ。
もう1つは、複数スレッドの並行処理が速度低下につながること。仮にMobile SafariとFlashがそれぞれ1つのプロセスで(Flashがプラグインの形で)動作するとしても、スレッドの数はそれ以上になるはずで、マルチスレッドが速度低下要因とされるiPhoneアプリにおいては悩ましい事態になる。Flashを別のタスクとして実行しては、Webページの他のコンテンツとともに表示できないため、Flashの存在価値自体が低下してしまう。こちらにAdobe Narayen CEOのコメントが掲載されていたが、むべなるかな、という印象が強い。
しかし、これまでの流れ(Appleの投資行動など諸々)が継続すると考えると、ARMコアのCPUはマルチコア化していく公算が高く、グラフィックチップもOpenCLなどGPGPU技術に対応する可能性が高い。Flashの高い普及率からすると、このままサポートされずに放置されるとは考えにくいが、まずはiPhoneの基礎体力向上からだろう。
ZDNet JapanのトップページにあるFlash広告は、Mobile SafariではアニメーションGIFに置き換えられる。これがそのままFlashで表示される日は来る?
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