AppStoreに頼らないもう1つのiPhoneアプリ配布法

海上忍
2008-09-09 18:41:02
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 アドホック(AdHoc)という言葉は、暫定的/その場しのぎという意味を持つラテン語「ad hoc」に由来する。どちらかといえばネガティブな意味合いを持ち、「アドホック開発」という言葉は(仕様策定段階では予定になかった)機能を付け足す場面などに用いられる。

 NDAによる「縛り」がある現状、iPhone/iPod touchのアプリケーション開発は秘密裏の進行を余儀なくされるが、1つ回避策がある。それが「アドホックによる配布」で、特定のユーザにアプリケーションを渡し、動作の検証に役立てようという趣旨だ。こちらのアドホックは、非開発者のβテストへの参加を可能にするという点で、ポジティブに解釈してよさそうだ。

 この配布方法に欠かせないのが、前回紹介した「iPhone構成ユーティリティ」。iPhone/iPod touchを接続した状態で「書き出す」処理を実行すると、デバイス固有の識別子(UDID)をファイルに書き出すことができる。このUDIDをAppleのサイトに登録し、そのUDIDにヒモ付けられた証明書とともにアプリを配布する、という流れだ。

 これを使えばApp Storeに依存しないアプリ配布ルートを確立できるかも、という期待をつい持ってしまうが、そうは問屋…… もといAppleが卸さない。登録可能なUDIDに上限があるなど、独自の流通ルートをつくることが困難な仕様となっているからだ。Appleの監視下にあるだけに、アングラアプリが登場する可能性も低い。ここにも、完全な自由はないらしい。

「iPhone構成ユーティリティ」はアプリのβテストに参加するとき必須のツールとなる
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