NDA見直しマダー? iPhone SDKに思うこと

海上忍
2008-07-28 14:30:00
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 白土三平の「カムイ伝」に、日置陰衆なる集団が登場する。農民一揆の主導者層が一揆終焉後に設立した地下組織で、その後地域コミュニティの陰のリーダーとして住民を差配する。「何も見ない、何も聞かない」が、彼らと接触するときの了解事項だ。

 発売から2週間、お祭り騒ぎの続くiPhone 3Gだが、一部で日置陰衆よろしく沈黙したままの層が存在する。デベロッパーコミュニティだ。ご存知のとおり、iPhone SDKは無償配布されてはいるが、その詳細は秘密保持契約(NDA:Non-Disclosure Agreement)で守られている。iPhone SDKダウンロード時に同意させられる「iPhone SDK Agreement」のNDAに関する主旨は、以下のとおり。

  • iPhone SDKの内容すべてはNDAで保護される。
  • iPhone SDKに関する情報は、NDAに同意した開発者(法人の場合は従業員を含む)以外に公開することは禁止される。

 つまり、iPhone SDKについて語る場合、ブログや掲示板での情報交換は(NDAに同意しない第3者が介在する可能性があるため)アウト、NDAに同意した法人に勤務する同僚と話をすることはセーフ、ということになる。このbuilderのようなニュースサイトで詳細に触れることは、もちろん御法度だ。

 Mac OS Xが成功した理由の1つは、Xcodeに代表される開発環境の充実にある。情報公開についても自由度が高く、Interface Builderの使い方などビギナーの段階から開発コミュニティによりケアされる。振り返るにiPhone SDKはどうか? 製品が発売されたいま、NDA適用範囲の見直しが必要な時期では? このまま日置陰衆のように「何も引かない、何も足さない」のはいかがなものか? ……あ、これはウイスキーの広告コピーでした。

iPhone 3Gの動画再生能力 ブログ更新用ソフトも登場、ユーザから提供されるiPhone 3Gの情報は急増中だが……iPhone SDKに関する情報は著しく不足している(画面と本文の内容は関係ありません)
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