Windowsの歴史 Windows Server 2008 R2編:名前は「R2」でも中身は……サーバOSベンダーとしてのMSが真価を問われる製品

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-11-06 18:40:01
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 ここ10年くらいで見ると、サーバ向けWindowsのカーネルは、少なくとも2年程度の間隔を空けて変更されている。しかし、「Windows Server 2008 R2」は前バージョンの「Windows Server 2008」から、わずか1年半で、カーネルを変更して登場した。その理由は何だろうか。

OSのライフサイクル

 マイクロソフトのサーバOSは、1993年の「Windows NT 3.1」から始まった。

 以来、3.53.51と大小さまざまなバージョンアップを毎年繰り返し、1996年の「Windows NT 4.0」で一応の完成を見る。

 この時期、頻繁にバージョンが上がったのは、マイクロソフトにサーバOSの経験が少なかったため、バージョンを上げながら機能を向上させていったのかもしれないし、コンシューマーOSのバージョンアップと同じように考えていたのかもしれない(もしくは、その両方かもしれない)。

 いずれにしてもサーバOSの頻繁なバージョンアップは、特にSIベンダーからは必ずしも歓迎されなかった。当然のことながら、その理由は安定した運用ができないからだ。

 そこで、次のバージョンである「Windows 2000」では十分なベータテストを行い、Windows NT 4.0(英語版は1996年7月発売)から4年近くたった2000年2月に発売された。

 筆者は、Windows 2000の製品説明会で「OSのライフサイクルは4年程度が適当」という発言があったことをはっきり覚えている。ただし、「4年間同じOSを使い続けていれば、競争力が落ちるため、2年程度でマイナーリリースを投入する予定だ」という話もあった。

 言われてみれば、Windows NT 4.0は発売から2年後に「オプションパック」という名称で追加機能が提供された。Windows 2000が出たのはその2年後だから、その当時から既に「4年間隔のメジャーバージョンアップ、2年間隔のマイナーバージョンアップ」という計画が進んでいたことが分かる。

 Windows 2000 Serverの次バージョンである「Windows Server 2003」はWindows 2000の「3年後」に登場する。内部バージョンは「5.2」であり、実際にマイナーバージョンアップとメジャーバージョンアップの中間程度の変更であった。

 さらに2年後に登場した「Windows Server 2003 R2」は、カーネル部の変更はサービスパックと完全に同じもので、いくつかのサービスやツールが追加されただけの変更であった。

 そして、その3年後、「Windows Server 2008」がメジャーバージョンアップとして登場した。予定より若干遅れているようだが、同じカーネルを使った「Windows Vista」が2007年に一般販売を開始していることを考えると、ほぼ予定通りと考えてよいだろう。

  • コメント(1件)
#1 anonymous   2010-01-08 23:04:23
なぜか巷ではMicrosoftは嫌いという人々が多い。一人勝ちしたOSのメーカだからか?
チョコマカとバージョンをアップし、そのたびに購入しなければならないユーザの悲鳴か?
一度買ったら少なくとも数年は 使い続けたい古き良きエコな人々の苛立ちか?
かくいう私も、購入したと思ったら新バージョン登場で 閉口してきた一人ではある。
しかし、著者の言われるように、新機能の恩恵を 受けてきたのであるから、当然の対価であり
マイナス面ばかりいわず、良い面を きちんと認めるべきだとの意見には賛同する。
様々なサーバOSがあるなかで、マウスを用い比較的安価で 十分に使いやすいサーバOSを
提供してくれたメーカであることは間違いないのであるから。
安定性の面で、UNIIXやリナックスに劣るといわれ続け、セキュリティに問題があるとの指摘も多く槍玉にあがることが多いが、地道にバグフィックス版を提供し、真摯に品質を上げ維持しようとする姿勢には、拍手を送りたい。コンシューマ向けには独占に近いシェアを獲得したのだから当然と見る向きもあるが、地味なサポートを可能な限り実施していることは事実であるので、
もっと評価されても良いように思う。
また、筆者のように奥底まできちんと理解しているとはいえない私でもあるので、少し心を入れ替え、より理解を深め、IT活用のコンサルとして より精進していこうとの思いを深めた。
本記事は、そのキッカケを与えてくれた。大変感謝している。
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