Windowsの歴史 Windows 7編:Vistaの不満を解消し、XPを超える「定番OS」の地位目指す

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-10-25 21:03:01
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Windows Server 2008 R2との組み合わせ

 マイクロソフトでは、「Windows 7」と「Windows Server 2008 R2」との組み合わせを「Better Together」と呼んでいる。「一緒に使うと、なお便利」というところか。実際、Windows Server 2008 R2の機能の一部はWindows 7からしか使えないものがある。また、Windows XPでは機能が制限されるものもある。(関連記事:マイクロソフト、Windows Server 2008 R2が「単なるリビジョンアップではない」理由を説明

 いくらVistaの評判が悪かったといっても、コンシューマー向けPCにはプリインストールされているため、それなりの売り上げを確保している。しかし、企業向けにはWindows Vistaの導入はほとんど進んでいない。

 実は、Windows Vistaと同じカーネルを使ったWindows Server 2008は非常に評判が良い。そして、パッケージ製品がWindows 7と同日(10月22日)に販売開始されたWindows Server 2008 R2に対しても期待が大きい。筆者がマイクロソフトのパートナー向けトレーニングで、挙手によるアンケートを採ってみたところ、既に具体的な案件を勧めている企業が相当数あった。

 「Better Together」は評判のいいWindows Server 2008 R2を足掛かりに、Windows 7の企業への普及を狙う戦略とも考えられる。

Windows 7の評価

 市場におけるOSの評価は発売から1〜2年くらいしないと分からない。

 筆者はWindows Vistaの教育コースも担当しているが、立ち上がりはそれほど悪くなかった。むしろWindows XPよりも反応が良かったくらいである。しかし、実際にWindows Vistaがそれほど評価されなかったのは既に述べた通りである。

 筆者は、Windows 7を過去最良のWindowsだと考えているが、市場はどう判断するだろうか。歴史的に見ると、大ブームはマイナーチェンジ版で起きる。Windows 3.1はWindows 3.0の後でブレークしたし、Windows 95も実際に普及したのはOSR2が出てからだ。

 Windows NT 4.0はGUIこそ変わったが、基本的な構造はWindows NT 3.xからそれほど変わっていない。Windows XPの内部バージョンは「5.1」でWindows 2000の「5.0」とあまり変わらないことを示唆している(実際カーネルはあまり変わっていない)。

 Windows 7は、Windows Vistaのマイナーチェンジ版である。実際のコードはかなり書き換えられたようだが、基本アーキテクチャは変わっていない。

 Windows 7の成功の鍵は、Windows XPに勝てるかどうかと、ネットブック市場に食い込めるかどうかの2点だと筆者は考えている。逆に、XPに対して大きな優位点が示せず、ネットブック市場を失うと、Windowsのロードマップは大きく変更されることになるだろう。次期バージョンは2〜3年後に出ると思われるので、機会があればそのときに改めて検証をしてみたい。

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