Windowsの歴史 Windows 7編:Vistaの不満を解消し、XPを超える「定番OS」の地位目指す

横山哲也(グローバル ナレッジ ネットワーク)
2009-10-25 21:03:01
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 ただし、消費するディスク容量はWindows Vistaとほとんど変わらない。安価になったハードディスクを使う場合は問題にならないが、システムディスクとして(容量単価がまだまだ高い)SSDを使う場合は問題になる可能性がある。

 また、品質を確保するため、ベータテストの規模と内容が強化された。一部のベータテスターにおいては、調布の開発チームと直接ディスカッションを行う機会が何度か持たれ、文章では伝えにくい内容を直接訴えることができた。

 ただし、互換性については大きな変化はない。アプリケーション互換性ツールキット(ACT)がアップデートされたくらいである。Windows Vistaが出荷されて2年のうちに自然と解決したというのが本当のところだろう。

 GUIについては、ジャンプリストなど、さらに多くの変更が加えられた。パワーユーザーの中には意外に思う人もいるだろうが、Windows VistaのGUIは一般ユーザーには意外と評判がよい。Windows 7ではWindows Vista利用者からのフィードバックを元に、さらに改善を加えたものとなっている。GUIの問題も自然と解決することになるだろう。

ネットブックへの対応

 Windows Vistaの評価を落とした……というより「Windows XPの評価を上げた」要因には「ネットブック」の登場もあるだろう。ネットブックは、性能は低いが安価なCPUとチップセットを使ったモバイルPCである。性能が低いといってもWindows XPが登場した2001年当時のPCに比べれば十分高速である。

 通常、マイクロソフトのOSは発売後1年くらいの標準スペックに合わせて設計される。そう考えると2002年から2003年ごろのPCで快適に動作するはずだ。ネットブックの性能はちょうどこのあたりと考えれば分かりやすい。Windows Vistaのターゲットは2008年ごろのPCだから、ネットブックに搭載すると遅いのは当然である。

 Windows 7ではネットブックもターゲットにしているが、どこまで支持されるかは未知数である。Windows 7の軽量化には「軽くなったように見せかける」技術も含まれているため、「使ってみたらやっぱり遅かった」ということになるかもしれない(ならないかもしれない)。

 もし「Windows 7はネットブックには重い」ということになれば、ネットブックがLinux系のOSに移行する可能性もゼロではない。昔はLinux用のアプリケーションが少なく、あってもインストールが面倒だったが、現在ではウェブベースのアプリケーションが充実している。ライトユーザーであればプラットフォームの乗り換えはそれほど難しくないだろう。また、パワーユーザーは自力でLinuxアプリケーションを使う可能性もある。Googleのウェブアプリケーションと相性が良いと予想されるChrome OSも選択肢に入ってくるだろう。

フットプリントの縮小 Windows 7では、主にネットブック向けのプレインストール用エディションとして「Starter」が用意されている。なお、プレゼンテーションは2009年2月に発表されたエディションの早見表だが、画像中でStarterの特徴として記されている「3アプリのみ同時起動対応」という制限については、後に撤廃が表明されている。

Windows Server 2008 R2との組み合わせ

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