
Windowsの歴史 Windows XP編:登場から8年--多くのユーザーに使われ続けた定番Windows
デスクトップ向け製品において、コンシューマー向けのWindowsとビジネス向けWindowsの統合を行ったのが「Windows XP」である。Windows XPによりマイクロソフトはWindowsアーキテクチャを一本化することに成功した。
16ビットWindowsと32ビットWindows
当初の計画では、Windows 2000によって「Windows NT」系と「Windows 9x」系の2つのラインが統合されるはずだった。しかし、実際にはWindows 9x系に「Windows Me」を投入することで延命措置が施された。理由ははっきりしないが、主にメモリ容量と互換性、そして価格要因があると考えられる。
Windows 2000はWindows 98よりもずっと安定していたし、十分なメモリ(当時の説明では128MB)を搭載すれば十分高速に動作した。しかし、当時普及していた多くのPCに搭載されていたメモリは64MBだった。これではWindows 2000を走らせるのには力不足だ。
また、互換性問題も完全には解決されていなかった。2000年の時点で、ほとんどのアプリケーションはWindows NTカーネルに対応していたが、デバイスのサポートは不十分だったため、特にマルチメディア系アプリケーションの互換性に問題があった。ソフトウェアベンダーは、Windows 9x系列のサポートが縮小されることは理解していたため、新バージョンから順次Windows NTカーネル対応を始めていたが、時間が足りなかったようである。
また、Windows 2000のクライアントはビジネスユースを想定しており、高めの価格が設定されていた。しかし一般コンシューマーにとってActive Directoryクライアント機能は全く必要ないし、詳細なNTFSアクセス許可も面倒なだけだ。暗号化ファイルシステムに至っては、事前に周到な準備をしておかないとトラブルを増やす可能性が非常に高い。家庭向けには低価格で機能を限定したOSが必要だとマイクロソフトは考えたようだ。家庭向けにWindows 2000の系列ではなく、Windows 98を改良したWindows Meが提供された背景には、そうした理由があったのではないかと思われる。
Windows XPの特徴
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